運用コマンドレファレンス Vol.1
[機能]
WAN回線を利用した通信に異常が発生した場合の障害発生部位切り分けと,障害部品(回線,モデムなど)交換後のフレーム単位の動作確認(回線テスト)をします。回線テストの種別を「表20-37 回線テスト種別」に示します。
なお,回線テストをするには,当該回線を定義しておく必要があります。
回線動作中,閉塞中に関わらず,回線テストを実行できますが,回線テスト中の回線の閉塞および,起動をすることはできません。なお,回線テストの詳細は,「運用ガイド 8.7 回線をテストする」を参照してください。
表20-37 回線テスト種別
ボード分類 WANボード テスト対象回線種別 serial BRI,PRI V.24 V.35,X.21 モジュール内部ループバックテスト ○ ○ ○ ループコネクタループバックテスト(*1) ○ ○ ○ モデム手動ループバックテスト ○ ○ − リモートモデムループバックテスト ○ − − ローカルモデムループバックテスト ○ − −
- (凡例)○:実行可,−:対象外
- (*1):
- ループコネクタループバックテストを実行する場合は,ループコネクタの接続が必要になります。
[入力形式]
- 論理Lineを持たない回線種別の場合
test interfaces nif <NIF No.> line <Line No.> <test_kind> [interval <Interval Time>] [pattern <Test Pattern No.>] [length <Data Length>]
[パラメータ]
- nif <NIF No.>
- NIF番号を指定します。指定できるNIF番号の値の範囲は,「1.3 本書の記述について (3) [パラメータ]」を参照してください。
- line <Line No.>
- Line番号を指定します。指定できるLine番号の値の範囲は,「1.3 本書の記述について (3) [パラメータ]」を参照してください。
- <test_kind>
- 以下の回線テスト種別を指定します。
- internal
モジュール内部ループバックテストを指定します。
- manual
モデム手動(モデムテストスイッチ/DSUループバック)テストを指定します。
- remote
リモートモデムループバックテストを指定します。
- local
ローカルモデム自動ループバックテストを指定します。
- connector
ループコネクタループバックテストを指定します。
- interval <Interval Time>
- 指定した秒数だけ送信間隔を空けます。指定値の範囲は1〜30の10進数です。省略時の送信間隔は1秒です。
- pattern <Test Pattern No.>
- テストのパターン番号を指定します。省略時のテストパターン番号は3です。指定値の範囲は0〜4です。
- 0:テストパターン1から4までを順に繰り返す。
- 1:all 0xff
- 2:all 0x00
- 3:
- ”** THE QUICK BROWN FOX JUMPS OVER THE LAZY DOG.0123456789 **”パターン繰り返し
- 4:NIFデータ化け検出パターン
- length <Data Length>
- テストで使用するフレーム(フラグ,FCSを除いたデータ部)のデータ長をバイトで指定します。指定値の範囲は2〜4600です。省略時は500です。
[使用者レベル]
一般ユーザ
[実行例]
NIF番号1,Line番号2に,テストパターンがオール0xffでデータ長が100バイトのフレームを5秒間隔で送信するモジュール内部ループバックテストを開始します。
> test interfaces nif 1 line 2 internal interval 5 pattern 1 length 100
[ユーザ通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
test interfacesコマンドの応答メッセージを「表20-38 test interfacesコマンドのメッセージ一覧」に示します。
表20-38 test interfacesコマンドのメッセージ一覧
メッセージ 内容・対策 Can't execute this command in standby rm. このコマンドは待機系RM上では実行できません。 Illegal NIF -- <NIF No.>. NIF番号が範囲外です。<NIF No.> Nif番号 Illegal data length -- <DataLength>. テストデータ長が範囲外です。<DataLength> テストデータ長 Test type is mismatched with configuration. テスト種別と構成定義の組み合わせが間違っています。[注意事項](7)を参照してください。 No support test type -- <test_type>. 指定NIFで指定テスト種別はサポートしていません。<test_type> テスト種別名 Test already executing. 回線テスト中です。 BERT already executing. BERT中です。 Not start condition. テストを開始できる状態ではありません。 Not operational NIF <NIF No.>. 指定NIFは運用状態ではありません。<NIF No.> NIF番号 No configuration NIF <NIF No.>. 指定NIFは未定義です。<NIF No.> NIF番号 Disconnected NIF <NIF No.>. 指定NIFは実装されていません。<NIF No.> NIF番号 Disconnected or no configuration Line <Line No.>. 指定LINEは未実装か未定義です。<Line No.> Line番号 Not operational Line <Line No.>. 指定LINEは運用状態ではありません。<Line No.> Line番号 Cannot execute, the Dch of this line is shared. Dch共用されているDch収容ISDN回線です。 No configuration Subline <Subline No.>. 指定論理Lineは未定義です。
<Subline No.>論理Line番号No operational Subline <Subline No.>. 指定論理Lineは運用状態ではありません。
<Subline No.>論理Line番号Socket open error. ソケット生成に失敗しました。 Can't execute. 他の要因で実行できません。
[注意事項]
- 回線テストスタート時,当該回線が運用中であれば運用をいったん停止後,回線テストを実施し,回線テストストップ後,自動的に運用を再開します。つまり回線テスト実行中は当該回線は運用不可となりますので,ご注意ください。
- 回線テストスタート後は,回線テストストップが発行されるまで回線テストを繰返し実行します。
- WANボードで,かつBRI,J1のどちらかの場合で回線テストを実施する場合は当該line配下にtimeslotの構成定義情報が必要となります。
- WANボードで,かつBasic Interfaceの場合でモジュール内部ループバックテストを実行中は,当該回線のケーブルの挿入または抜去をしないようにしてください。テストはケーブルを挿入状態のまま,または未接続状態のままで実施してください。
- ISDN回線でDch共用をしている場合,Dchなし回線を運用している間はDchあり回線で本コマンドは実行できません。この場合Dchなし回線をclose後,Dchあり回線で本コマンドを実行してください。
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