運用ガイド

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1.2.1 コンソール

本装置の初期導入時に運用端末として必要になるのがコンソールです。コンソールはRS-232Cに接続する端末で,一般的な通信端末,通信ソフトウェアが使用可能です。

<この項の構成>
(1) 通信ソフトウェア
(2) 通信ソフトウェアの設定値確認
(3) 通信ソフトウェア使用上の注意
(4) RS-232C
(5) モデム

(1) 通信ソフトウェア

コンソールで使用する通信ソフトウェアの一部を次に示します。

(2) 通信ソフトウェアの設定値確認

コンソールが本装置と通信できるように,次の標準VT-100設定値(本装置のデフォルト設定値)が通信ソフトウェアに設定されていることを確認してください。

なお,通信速度に9600bps以外(1200/2400/4800/19200bps)を設定して使用したい場合は,構成定義コマンドrouterで本装置側の通信速度設定を変更してください。ただし,実際に設定が反映されるのはコンソールからいったんログアウトしたあとです。

(3) 通信ソフトウェア使用上の注意

(1) 通信ソフトウェア」であげた通信ソフトウェアは,それぞれ次に示す注意事項があります。

(a) ハイパーターミナル

接続中に通信速度を変更しても実際の通信速度は変更されません。ただし,ステータスバーの表示は変更後の値になります。ツールバーから切断,接続を行って通信速度を変更してください。

(b) Windows 3.1付属のTerminal

[Ctrl]+[C]によるコマンドの中断機能が使用できません。一般的に通信ソフトによって[ESC],[Ctrl]との組み合わせ,ファンクションキー,特殊記号との組み合わせによる動作が異なります。

(c) Tera Term Pro(Version 2.3)

本装置立ち上げ後にコンソールを接続し,通信ソフトとしてTera Term Proを立ち上げた場合,通信速度の不一致により文字化けを起こすことがあります。本現象となった場合はTera Term Proからブレーク信号を発行することで通信速度を一致させることができます(Tera Term Proでは[Alt]+[B]によってブレーク信号を発行することができます)。通信速度が一致するまでに必要なブレーク信号の発行回数は,Tera Term Proの設定内容と,本装置がそれ以前に認識していた通信速度によって異なります。また,表示される内容が長い場合,1行に表示可能な文字数が少ないと画面端で表示が折り返され,項目名と内容の表示がずれることがあります。通信ソフトの設定で画面サイズを変更し,1行で表示可能な文字数を多くしてください。

(4) RS-232C

RMシリアル接続(RS232C)の本装置のシリアルインタフェースはD-Sub9ピンです。コンソールと接続する場合にはクロスケーブルを使用してください。例えば,AT互換機と本装置を接続する場合には,AT互換機同士をシリアルで接続するためのD-Sub9ピンクロスケーブルを使用してください。クロスケーブルの結線仕様を次の図に示します。

図1-2 クロスケーブルの結線仕様

[図データ]

(5) モデム

RMシリアル接続を行う場合,モデムやモデムとAT互換機を接続するためのストレートケーブルを用意してください。また,本装置に接続するモデムは自動着信に設定してください。本装置ではモデムを設定できないので,PCなどに接続して設定してください。

また,モデムに付属の説明書を参照し,ATコマンドを使用して次の表に示す設定を行ってください。拡張ATコマンドを持つモデムでは,例で示したコマンドと異なるコマンドを使用する場合があります。

表1-2 モデムの設定

設定項目 設定内容 指定例(Hayes互換ATコマンドの場合)
CD信号状態 CD信号は通常オフで,相手モデムのキャリアを受信するとオンにします。 AT&C1
DTR信号状態 DTR信号がオンからオフに変るとモデムを初期化します。 AT&D3
コマンドエコー 入力したコマンドをDTEに出力しません。 ATE0
フロー制御 DTEとDCE間のフロー制御を設定します。
  • RTS/CTSフロー制御有効
  • XON/XOFFフロー制御無効
AT&K3
リザルトコード リザルトコードを DTEに出力しません。 ATQ1
自動着信 自動着信するまでの呼出し回数を設定します。 ATS0=2
リセット時の設定 モデム内の不揮発性メモリから設定を読み出します。 AT&Y0
設定の保存 設定をモデム内の不揮発性メモリに保存します。 AT&W0

コマンドをDTEに出力しないようにコマンドエコーを設定すると,コマンドを入力しても文字は表示されません。設定が完了したらモデムに設定内容を保存します。設定保存後に設定内容を表示して確認します。

(例)Hayes互換ATコマンドでモデムを自動着信に設定する場合
AT&F&C1&D3E0&K3Q1S0=2&W0&Y0&V

RMシリアル接続(モデム)の場合は,通信ソフトウェアのダイアル機能を使用してダイアルします。ダイアルの設定は通信ソフトウェアの説明を参照してください。端末からATコマンドを使用してダイアル接続できます。ダイアル機能を持たない通信ソフトウェアを使用する場合などはATコマンドでダイアルしてください。ATコマンドのダイアル方法についてはモデムのマニュアルを参照してください。

(例)Hayes互換ATコマンドでダイアルする場合
  • 公衆回線を使用してトーンで123-4567ヘダイアルする
    AT&FE0&S1S0=0S2=255TD123-4567
  • 構内交換機を使用してトーンで123-4567ヘダイアルする
    AT&FX3E0&S1S0=0S2=255TD123-4567
  • 構内交換機を使用してトーンで0をダイアルして,数秒待ってから123-4567ヘダイアルする
    AT&FX3E0&S1S0=0S2=255TD0,123-4567

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