構成定義ガイド

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7.8.2 動的NAT(プール内のグローバルIPアドレスを使用した例)

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成定義情報例

(1) 設定内容の概要

動的NATでISPから割り当てられたアドレスプール内のグローバルIPアドレスを使用して,複数の社内クライアントからInternetの外部HTTPサーバにアクセスする例を示します。

[構成図]

図7-26 動的NATの構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. 社内ネットワーク192.168.1.0/24とInternet間に動的NAT機能を介した通信環境を設定します。
  2. 社内クライアントは必要な場合だけ,ルータが保持しているグローバルIPアドレスを使用してInternetにアクセスします。
  3. 本定義例ではグローバルIPアドレスにあらかじめプールしているアドレスを使用します(プールアドレスをサブネットワーク単位で指定した場合は,先頭アドレス(ホストアドレスがオール0)と末尾アドレス(ホストアドレスがオール1)は使用しません。また,プールアドレスにISP回線と同じアドレスが含まれる場合は使用しません)。

(2) 構成定義情報例

[コマンドによる設定]

<本装置>
 1    (config)# line local01 ethernet 0/0
      [line local01]
 2    (config)# ip 192.168.1.1/24
      [line local01]
 3    (config)# exit
 4    (config)# line isp01 ethernet 0/3
      [line isp01]
 5    (config)# ip 201.1.1.1/24
      [line isp01]
 6    (config)# exit
 7    (config)# nat outside_interface isp01 nat 192.168.1.0/24
                201.1.1.0/28
 8    (config)# nat inside_interface local01

表7-31 本装置の構成定義情報解説

解説番号 解説
1 NIF番号0,Line番号0に回線名local01のイーサネット回線を定義します。
2,3 回線名local01にIPアドレス192.168.1.1,サブネットマスク長24を定義します。
4 NIF番号0,Line番号3に回線名isp01のイーサネット回線を定義します。
5,6 回線名isp01にIPアドレス200.1.1.1,サブネットマスク長24を定義します。ただし,本定義例ではこのアドレスではなく,プールしているグローバルIPアドレスを使用して通信を行います。
7 回線名isp01に動的NATを定義します。201.1.1.0/28の中から201.1.1.2〜201.1.1.14をプールアドレスとして使用し,送信元IPアドレス192.168.1.0/24のパケットを社内ネットワークから受信した場合,プールの中から空いているグローバルIPアドレスに変換します。
8 回線名local01にNAT対象であることを定義します。この回線から入力または出力されるパケットは,定義された変換ルールに従ってIPアドレスの変換を行います。

[構成定義情報の表示]

<本装置>
line local01 ethernet 0/0
  ip 192.168.1.1/24
!
line isp01 ethernet 0/3
  ip 201.1.1.1/24
!
nat outside_interface isp01 nat 192.168.1.0/24 201.1.1.0/28
nat inside_interface local01

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