構成定義ガイド

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7.8.1 静的NAT(固定グローバルIPアドレスを使用した例)

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成定義情報例

(1) 設定内容の概要

静的NATでInternetの外部クライアントから社外公開サーバにアクセスする例を示します。

[構成図]

図7-25 静的NATの構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. 社外公開サーバ192.168.1.2とInternet間に静的NAT機能を介した通信環境を設定します。
  2. 外部クライアントはグローバル空間に位置付けられる仮想的な社外公開サーバのIPアドレスに対してアクセスします。本装置は仮想社外公開サーバ宛てのパケットを,NATで静的にマッピングされた社外公開サーバに転送します。社外公開サーバからの通信も,NATで仮想社外公開サーバのIPアドレスに変換して外部へ出ていくので,結果として双方向の通信を行うことができます。
  3. 本定義例ではグローバルIPアドレスに二つの固定アドレスを使用します(本装置のTCP/UDP上の機能と,社外公開サーバとが同じ回線を使用して外部との通信を行う場合は,回線のアドレスとNATで使用するアドレスを分ける必要があります。IPアドレスが一つしかない場合は,NAPTを使用してください)。

(2) 構成定義情報例

[コマンドによる設定]

<本装置>
 1    (config)# line local01 ethernet 0/0
      [line local01]
 2    (config)# ip 192.168.1.1/24
      [line local01]
 3    (config)# exit
 4    (config)# line isp01 ethernet 0/3
      [line isp01]
 5    (config)# ip 200.0.0.1/24
      [line isp01]
 6    (config)# exit
 7    (config)# nat outside_interface isp01 static_nat 192.168.1.2/32
                200.0.0.2/32
 8    (config)# nat inside_interface local01

表7-30 本装置の構成定義情報解説

解説番号 解説
1 NIF番号0,Line番号0に回線名local01のイーサネット回線を定義します。
2,3 回線名local01にIPアドレス192.168.1.1,サブネットマスク長24を定義します。
4 NIF番号0,Line番号3に回線名isp01のイーサネット回線を定義します。
5,6 回線名isp01にIPアドレス200.0.0.1, サブネットマスク長24を定義します。
7 回線名isp01に静的NATを定義します。宛先IPアドレス200.0.0.2のパケットをInternetから受信した場合,宛先IPアドレスを192.168.1.2に変換します。また,送信元IPアドレス192.168.1.2のパケットを社内ネットワークから受信した場合,送信元IPアドレスを200.0.0.2に変換します。
8 回線名local01にNAT対象であることを定義します。この回線から入力または出力されるパケットは,定義された変換ルールに従ってIPアドレスの変換を行います。

[構成定義情報の表示]

<本装置>
line local01 ethernet 0/0
  ip 192.168.1.1/24
!
line isp01 ethernet 0/3
  ip 200.0.0.1/24
!
nat outside_interface isp01 static_nat 192.168.1.2/32 200.0.0.2/32
nat inside_interface local01

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