コンフィグレーションガイド Vol.3


12.2.2 VRRPのコンフィグレーションの流れ

〈この項の構成〉

(1) あらかじめ,IPインタフェースを設定します。

インタフェースに対して,仮想ルータに設定しようとしているIPアドレスと同じアドレスファミリのIPアドレスを設定します。

インタフェースに初めてIPv6アドレスを設定する場合は,続けてipv6 enableコマンドを実行してIPv6アドレスを有効にする必要があります。

(2) 仮想ルータへIPアドレスを設定します。

IPインタフェースに設定したIPアドレスと同一のIPアドレスを仮想ルータへ設定すると,仮想ルータはアドレス所有者となり,優先度が255固定となります。

仮想ルータのIPv6アドレスにグローバルアドレスを使用した場合の,仮想ルータのリンクローカルアドレスを次の表に示します。なお,IPインタフェースに設定したグローバルアドレスと同一のグローバルアドレスを仮想ルータに設定したときだけ,アドレス所有者となります。

表12‒6 グローバルアドレスを使用した場合の仮想ルータのリンクローカルアドレス

VRRPの規格

仮想ルータのリンクローカルアドレス

RFC5798

fe80::200:5eff:fe00:02{仮想ルータID}

draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-02

設定されない

draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-07

仮想ルータを設定したインタフェースのリンクローカルアドレス

draft-ietf-vrrp-unified-spec-02

(3) 仮想ルータの優先度を設定します。

IPアドレス所有者ではない同一仮想ルータIDの仮想ルータの優先度を,それぞれ異なる値に設定します。

(4) ADVERTISEMENTパケット送信間隔を設定します。

バックアップの仮想ルータがADVERTISEMENTパケットを頻繁に取りこぼす場合は,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔をマスタとバックアップの仮想ルータに設定します。