コンフィグレーションガイド Vol.3
OSPFv3は,OSPFと似たプロトコルですが,OSPFとOSPFv3はそれぞれ独立して動作します。
- <この項の構成>
- (1) OSPFとの機能差分
- (2) ドメイン
(1) OSPFとの機能差分
OSPFv3(IPv6)とOSPF(IPv4)との機能差分を次の表に示します。
表19-1 OSPFv3(IPv6)とOSPF(IPv4)の機能差分
機能 OSPFv3(IPv6) OSPF(IPv4) AS外経路のフォワーディングアドレス × ○ NSSA × ○ 認証 × ○ 非ブロードキャスト(NBMA)ネットワーク × ○ イコールコストマルチパス ○※ ○ 仮想リンク ○ ○ マルチバックボーン ○ ○ ユニキャストルーティング高可用機能 ○ ○ スタブルータ ○ ○ (凡例) ○:取り扱う ×:取り扱わない
- 注※
- 経路選択方法は,OSPF(IPv4)とOSPFv3(IPv6)で異なります。イコールコスト時,OSPF(IPv4)では最小のネクストホップアドレスを選択しますが,OSPFv3(IPv6)ではルータIDが最小であるネクストホップアドレスを選択します。同一ルータIDのネクストホップアドレスが複数ある場合,Helloパケットで最小のインタフェースIDを広告しているネクストホップアドレスを選択します。
(2) ドメイン
本装置では,1台のルータ上でASを複数のOSPFv3ネットワークに分割して,OSPFv3ネットワークごとに個別に経路の交換,計算,生成ができます。この機能をOSPFv3マルチバックボーンと呼びます。この独立した各OSPFv3ネットワークのことを,OSPFv3ドメインと呼びます。
OSPFv3のコンフィグレーションは,OSPFv3ドメインごとに設定します。
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