コンフィグレーションガイド Vol.2
- <この項の構成>
- (1) MACアドレス学習によるマルチキャストパケット中継
- (2) 中継制御対象外のマルチキャストパケット
(1) MACアドレス学習によるマルチキャストパケット中継
本装置はVLANインタフェースにIGMP snoopingを設定した場合,受信者からのIGMP Report(参加要求)メッセージの収集が完了するまで,マルチキャストパケットのVLAN内フラッディングを継続します。IGMP Report(参加要求)メッセージの収集が完了したあと,MACアドレスの学習結果に従い,該当する受信者だけにマルチキャストパケット中継を開始します。マルチキャストパケットは,同一のMACアドレスに対応するIPv4マルチキャストアドレスのIGMP Report(参加要求)メッセージを受信したすべてのポートに中継します。
「9.2.1 MACアドレスの学習 (1) エントリの登録」の例で述べた224.10.10.10と225.10.10.10のマルチキャストMACアドレスはどちらも0100.5E0A.0A0Aとなるため,224.10.10.10宛てのマルチキャストパケットをレイヤ2中継する際に,225.10.10.10へのIGMP Report(参加要求)メッセージを受信したポートへも中継します。
(2) 中継制御対象外のマルチキャストパケット
IGMP snoopingがポート単位の中継制御をするマルチキャストパケットはデータトラフィックであり,ルーティングプロトコルなどの制御パケットはVLAN内の全ルータや全受信者が受信できるようにVLAN内にフラッディングする必要があります。そのため,本装置では,次の表に示すアドレス範囲に含まれる宛先IPアドレスを持つマルチキャストパケットは,VLAN内の全ポートに中継し,アドレス範囲外の宛先IPアドレスを持つマルチキャストパケットは,マルチキャストMACアドレスの学習結果に従って中継します。
表9-4 VLAN内にフラッディングするIPアドレス範囲
プロトコル IPアドレス範囲 IGMP snooping 224.0.0.0/24
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