コンフィグレーションガイド Vol.1
フレームを送信するとき,送信するフレームごとにポートを選択してトラフィックを各ポートへ分散させることで複数のポートを効率的に利用します。ポートの振り分け方法には次に示す3種類があり,コンフィグレーションによってチャネルグループごとに指定できます。
- フレーム内情報によるポート振り分け
- VLAN Tagごとのポート振り分け
- ロードバランスグループごとのポート振り分け
- <この項の構成>
- (1) フレーム内情報によるポート振り分け
- (2) VLAN Tagごとのポート振り分け
- (3) ロードバランスグループごとのポート振り分け
(1) フレーム内情報によるポート振り分け
フレーム内の情報を基にポートを選択して送信します。レイヤ2中継時,IPレイヤ中継時,および自発送信時の参照情報をそれぞれの表に示します。
表19-2 レイヤ2中継時の参照情報
分類 参照情報 IPのフレーム
- 宛先MACアドレス
- 送信元MACアドレス
- 宛先IPアドレス
- 送信元IPアドレス
その他のフレーム
- 宛先MACアドレス
- 送信元MACアドレス
表19-3 IPレイヤ中継時の参照情報
分類 参照情報 IPのフレーム
- 宛先IPアドレス
- 送信元IPアドレス
その他のフレーム − (凡例)−:該当しない
表19-4 自発送信時の参照情報
分類 参照情報 IPのフレーム
- 宛先IPアドレス
- 送信元IPアドレス
その他のフレーム
- 宛先MACアドレス
- 送信元MACアドレス
(2) VLAN Tagごとのポート振り分け
送信するフレームのVLAN Tagごとにポートを選択して送信します。VLAN Tagごとのポート振り分け動作を次の表に示します。
表19-5 VLAN Tagごとのポート振り分け動作
動作分類 情報元 レイヤ2中継 フレームを送信するVLAN Tagごとに振り分け IPレイヤ中継 自発送信 送信するVLAN Tagごとに振り分け
(3) ロードバランスグループごとのポート振り分け
(a) 概要
ポートチャネルインタフェースまたはポートチャネルサブインタフェースをロードバランスグループと呼ばれる単位でグループ化して,フレームの送信先をポート単位で振り分けます。フレーム送信ポートとして最初に選択する第1優先ポート,次に選択する第2優先ポートをコンフィグレーションで指定します。本機能は,VLANに所属しないポートだけに設定できます。
(b) 振り分け先の決定方法
第1優先ポートと第2優先ポートの状態(集約または離脱)によって,振り分け先のポートを選択します。第1優先ポートおよび第2優先ポート以外では,VLAN Tagごとのポート振り分けに従ってポートを選択します。第1優先ポートと第2優先ポートの状態による振り分け先一覧を次の表に示します。
表19-6 第1優先ポートと第2優先ポートの状態(集約または離脱)による振り分け先一覧
ポートの状態 振り分け先 第1優先ポートが集約 第1優先ポートを選択 第1優先ポートが離脱
第2優先ポートが集約
その他のポートが集約第2優先ポートを選択 第1優先ポートが離脱
第2優先ポートが離脱
その他のポートが集約VLAN Tagごとのポート振り分けに従ってポートを選択
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