コンフィグレーションガイド Vol.3


26.2.7 MLDv1/MLDv2装置との接続

本装置はMLDv1とMLDv2をサポートします。コンフィグレーションコマンドipv6 mld versionで,インタフェースごとに使用するMLDバージョンを設定できます。指定するバージョンに応じた動作を次の表に示します。デフォルトはversion 2です。

表26‒7 MLDバージョン指定時の動作

指定バージョン

バージョン指定時の動作

version 1

MLDv1で動作します。

MLDv2メッセージは無視します。

version 2

MLDv1,MLDv2の両方で動作できます。

MLDv1,MLDv2それぞれグループアドレス単位で動作します。

version 2 only

MLDv2で動作します。

MLDv1メッセージは無視します。

〈この項の構成〉

(1) MLDv1/MLDv2ルータとの接続

冗長構成などによって同一ネットワーク上に複数のMLDルータが存在する場合,互いのMLD Queryメッセージを受信することでQuerierを決定します(「26.2.4 Querierの決定」を参照してください)。本装置は,MLDバージョンがversion 2またはversion 2 onlyに設定されているインタフェースでのMLDv1ルータとの接続をサポートしません(MLDv1 Queryメッセージを無視するため,Querierを決定できなくなります)。MLDv1ルータと接続する場合は,該当するインタフェースのMLDバージョンをversion 1に設定してください。

(2) MLDv1/MLDv2受信者混在時の動作

MLDv1受信者とMLDv2受信者が混在するネットワークと接続する場合は,該当するインタフェースのMLDバージョンをデフォルトの状態で使用してください。ただし,MLDv1受信者がMLDv2 QueryメッセージをMLDv1 Queryメッセージとして受信できる(RFC仕様)ことが必要になります。

MLDv1受信者とMLDv2受信者が混在する場合,グループメンバの登録はマルチキャストグループへの参加を要求するMLDのバージョンによって異なります。受信者混在時のグループメンバの登録を次の表に示します。

表26‒8 MLDv1/MLDv2受信者混在時のグループメンバ登録

マルチキャストグループ参加要求

グループメンバの登録

MLDv1で受信

MLDv1モードでグループメンバを登録

MLDv2で受信

MLDv2モードでグループメンバを登録

MLDv1とMLDv2で受信

MLDv1モードでグループメンバを登録