22.1.5 ルート・リフレッシュ
ルート・リフレッシュは,変化が発生した経路だけを広告することを基本とするBGPで,すでに広告された経路を強制的に再広告させる機能です。
ルート・リフレッシュには,自装置側から経路を再広告する機能と,ピアである相手装置側から経路を再広告させる機能があります。また,再広告の経路種別を選択できます。この機能は,BGP4ではclear ip bgpコマンドで,BGP4+ではclear ipv6 bgpコマンドで実行されます。
ルート・リフレッシュの機能を次の表に示します。
経路種別 |
機能種別 |
再広告方向 |
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IPv4ユニキャスト経路 |
IPv4ユニキャスト経路の再送信 |
自装置側からピアリングされた相手装置に経路を再広告します。 |
IPv4ユニキャスト経路の再受信 |
ピアリングされた相手装置側から自装置に経路を再広告させます。 |
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IPv6ユニキャスト経路 |
IPv6ユニキャスト経路の再送信 |
自装置側からピアリングされた相手装置に経路を再広告します。 |
IPv6ユニキャスト経路の再受信 |
ピアリングされた相手装置側から自装置に経路を再広告させます。 |
また,ルート・リフレッシュの動作を次の図に示します。
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- 〈この項の構成〉
(1) ルート・リフレッシュ使用時の注意事項
相手装置側から経路を再送信するには,ピアリングされた両ルータがルート・リフレッシュをサポートしている必要があります。ルート・リフレッシュを使用するためには,ピア確立時にルート・リフレッシュの使用を両ルータ間でネゴシエーションしておく必要があります。
また,コンフィグレーションコマンドneighbor soft-reconfigurationでinboundパラメータの指定がある場合,学習経路フィルタで抑止した経路を無効経路として保持しているため,相手装置側から自装置へ経路再広告のためのルート・リフレッシュ要求をしません。
本装置のルート・リフレッシュはRFC2918に準拠しています。ネゴシエーションで使用するルート・リフレッシュ用のCapability CodeはRFC2918準拠のコード(値=2)とプライベートなコード(値=128)です。なお,ほかのベンダーによってRFC2434で定義されているプライベートなコードであるCapability Code(値=128〜255)を使用されることがあります。
本装置と他装置間でルート・リフレッシュを使用するときは注意してください。