コンフィグレーションガイド Vol.2


27.1.11 IEEE802.1agとITU-T Y.1731接続時の運用

〈この項の構成〉

(1) CCの接続

CCを接続するにはレベルとMAIDを合わせる必要があります。しかし,IEEE802.1agとITU-T Y.1731のCCではMAIDに互換性がないため,互いを異なるMAだと判断します。その結果,CCを接続できません。

CCを動作させる場合は,IEEE802.1agおよびITU-T Y.1731でそれぞれ設定してください。

(2) Loopbackの動作

IEEE802.1agとITU-T Y.1731では,Loopback Messageに設定されるTLVの有無が異なります。Loopback MessageのTLVの有無を次の表に示します。

表27‒14 Loopback MessageのTLVの有無

TLV種別

IEEE802.1ag

ITU-T Y.1731

Sender ID TLV

×

(凡例) ○:あり ×:なし

このため,IEEE802.1agで動作している装置宛てにITU-T Y.1731のLoopbackを実行すると,相手装置がTLVを収集および表示している場合に該当するTLVが欠落しているように見えます。

(3) Linktraceの動作

IEEE802.1agとITU-T Y.1731では,Linktrace Messageに対する応答メッセージでTLVの情報長が異なります。Linktrace Messageに対する応答メッセージのTLVの情報長を次の表に示します。

表27‒15 Linktrace Messageに対する応答メッセージのTLVの情報長

TLV種別

IEEE802.1ag

ITU-T Y.1731

Reply Ingress TLV

10以上

7固定

Reply Egress TLV

10以上

7固定

このため,装置によっては異常な応答と見なしたり,情報が欠落して見えたりすることがあります。