コンフィグレーションガイド Vol.1


3.2.1 テーブルエントリ数

〈この項の構成〉

(1) 概要

本項で使用するテーブルエントリ数とは,経路数やフィルタ・QoSフローのエントリ数を意味します。

本装置では,ネットワーク構成に合わせて適切なテーブルエントリ数の配分パターンを選べます。さらに,一部のテーブルエントリを拡張が必要なテーブルエントリへ配分するなどのカスタマイズができます。配分パターンはコンフィグレーションコマンドによって変更できます。

エントリの配分パターンは経路系,フロー系をそれぞれ用意しています。経路系テーブルエントリおよびフロー系テーブルエントリの内容を次の表に示します。

表3‒7 経路系テーブルエントリおよびフロー系テーブルエントリの内容

項目

内容

経路系テーブルエントリ

IPv4ユニキャスト経路

IPv4マルチキャスト経路

IPv6ユニキャスト経路

IPv6マルチキャスト経路

MACアドレステーブル

ARP

NDP

フロー系テーブルエントリ

フィルタエントリ

QoSフローエントリ

(2) ハードウェアプロファイル

本装置では,各種テーブルエントリをどのように使用して装置を運用するかをハードウェアプロファイルで指定します。使用するハードウェアプロファイルはコンフィグレーションコマンドで設定します。ハードウェアプロファイルの種類と,対応するBCUおよびPRUを次の表に示します。

表3‒8 ハードウェアプロファイルの種類

ハードウェアプロファイル

対応BCU

対応PRU

router-1

BCU-1R

PRU-1A

PRU-2A

router-1s

BCU-1R

PRU-1A

PRU-2A

(3) 配分パターン

配分パターンを次に示します。

表3‒9 経路系テーブルエントリの配分パターン

パターン名

意味

default

全エントリ混在

ipv4-uni

IPv4ユニキャスト優先(IPv4ユニキャスト主体,マルチキャストおよびIPv6なし)

ipv6-uni

IPv6ユニキャスト優先(IPv6ユニキャスト主体,マルチキャストなし)

ipv4-ipv6-uni

IPv4ユニキャストおよびIPv6ユニキャスト優先(マルチキャストなし)

custom

経路系テーブルエントリのカスタマイズ

注※ デフォルトのパターン

表3‒10 フロー系テーブルエントリの配分パターン

パターン名称

意味

default

フィルタ,QoS均等

filter

フィルタ重視

filter-only

フィルタ専用

qos

QoSフロー重視

qos-only

QoSフロー専用

mirror

ポリシーベースミラーリング使用

注※ デフォルトのパターン

(4) ハードウェアプロファイルと配分パターンの関係

ハードウェアプロファイルごとの経路系テーブルエントリ数とフロー系テーブルエントリ数を次に示します。VRF機能使用時の最大エントリ数は,全VRFのエントリ数の合計です。

ここの表で記載しているIPv4ユニキャスト経路数には,次の情報が含まれます。

ここの表で記載しているIPv6ユニキャスト経路数には,次の情報が含まれます。

(a) router-1

ハードウェアプロファイルrouter-1の経路系テーブルエントリ数を次の表に示します。

表3‒11 router-1の経路系テーブルエントリ数(1/2)

パターン名

IPv4ユニキャスト経路

IPv4マルチキャスト経路

IPv6ユニキャスト経路

IPv6マルチキャスト経路

default

1015808

8000

425984

8000

ipv4-uni

1998848

0

0

0

ipv6-uni

32768

0

983040

0

ipv4-ipv6-uni

884736

0

557056

0

custom

32768〜1998848

0または8000

0〜983040

0または8000

表3‒12 router-1の経路系テーブルエントリ数(2/2)

パターン名

MACアドレステーブル

ARP

NDP

ARPとNDPの合計

default

0

120000

120000

240000

ipv4-uni

0

120000

0

120000

ipv6-uni

0

32000

120000

120000

ipv4-ipv6-uni

0

120000

120000

120000

custom

0

32000〜120000

0〜120000

32000〜240000

ハードウェアプロファイルrouter-1のフロー系テーブルエントリ数を次の表に示します。フロー検出モードについては,「コンフィグレーションガイド Vol.2」 「9.1.3 フロー検出モード」または「コンフィグレーションガイド Vol.2」 「12.1.3 フロー検出モード」を参照してください。

表3‒13 router-1のフロー系テーブルエントリ数(PRU当たり)

フロー検出モード

パターン名

フィルタ

QoSフロー

ポリシーベースミラーリング

受信側

ポリサー

送信側

ポリサー

エントリ数重視モード

default

64000

64000

64000

64000

filter

96000

32000

filter-only

128000

qos

32000

96000

qos-only

128000

mirror

64000

60000

4000

検出条件数重視モード

default

32000

32000

filter

48000

16000

filter-only

64000

qos

16000

48000

qos-only

64000

mirror

32000

30000

2000

(凡例)−:該当なし

(b) router-1s

ハードウェアプロファイルrouter-1sの経路系テーブルエントリ数を次の表に示します。

表3‒14 router-1sの経路系テーブルエントリ数(1/2)

パターン名

IPv4ユニキャスト経路

IPv4マルチキャスト経路

IPv6ユニキャスト経路

IPv6マルチキャスト経路

default

1015808

8000

163840

8000

custom

32768〜1998848

0または8000

0〜983040

0または8000

表3‒15 router-1sの経路系テーブルエントリ数(2/2)

パターン名

MACアドレステーブル

ARP

NDP

ARPとNDPの合計

default

245760

120000

120000

240000

custom

16384〜524288

32000〜120000

0〜120000

32000〜240000

ハードウェアプロファイルrouter-1sのフロー系テーブルエントリ数を次の表に示します。フロー検出モードについては,「コンフィグレーションガイド Vol.2」 「9.1.3 フロー検出モード」または「コンフィグレーションガイド Vol.2」 「12.1.3 フロー検出モード」を参照してください。

表3‒16 router-1sのフロー系テーブルエントリ数(PRU当たり)

フロー検出モード

パターン名

フィルタ

QoSフロー

ポリシーベースミラーリング

受信側

ポリサー

送信側

ポリサー

エントリ数重視モード

default

64000

64000

64000

64000

filter

96000

32000

filter-only

128000

qos

32000

96000

qos-only

128000

mirror

64000

60000

4000

検出条件数重視モード

default

32000

32000

filter

48000

16000

filter-only

64000

qos

16000

48000

qos-only

64000

mirror

32000

30000

2000

(凡例)−:該当なし