18.1.5 廃棄制御
廃棄制御は,キューイングする各フレームの廃棄優先度と,ユーザ送信キューにフレームが滞留している量に応じて,該当フレームをキューイングするか廃棄するかを制御する機能です。ユーザ送信キューにフレームが滞留している状態では,廃棄優先度を適切に設定すると,さらにきめ細かなQoSを実現できます。本装置は,テールドロップ方式で廃棄制御をします。
フレームにどの廃棄優先度が適用されるかは,フロー制御またはポリサーで決定した廃棄クラスによって決定します。廃棄優先度数は,4または2のどちらかをNIF単位に指定できます。廃棄優先度数2を選択した場合は,テールドロップの廃棄閾値を三つのパターンから選択できます。テールドロップの概念については,「17.1.2 廃棄制御」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
 
(1) 廃棄クラスと廃棄優先度のマッピング
廃棄優先度は,フロー制御またはポリサーで決定した廃棄クラスによってマッピングされます。階層化シェーパでは,廃棄優先度数によってマッピングが異なります。廃棄クラスと廃棄優先度の関係を次の表に示します。
| 
                         廃棄クラス  | 
                     
                         廃棄優先度  | 
                  |
|---|---|---|
| 
                         廃棄優先度数4  | 
                     
                         廃棄優先度数2  | 
                  |
| 
                         1  | 
                     
                         1  | 
                     
                         1  | 
                  
| 
                         2  | 
                     
                         2  | 
                  |
| 
                         3  | 
                     
                         3  | 
                     
                         2  | 
                  
| 
                         4  | 
                     
                         4  | 
                  |
(2) 廃棄優先度数と廃棄閾値
階層化シェーパでの廃棄閾値は,廃棄優先度数と,廃棄優先度数2の場合に選択した閾値パターンによって決定します。テールドロップの廃棄優先度ごとの廃棄閾値を次の表に示します。
| 
                         廃棄優先度  | 
                     
                         廃棄閾値(%)  | 
                  |||
|---|---|---|---|---|
| 
                         廃棄優先度数4  | 
                     
                         廃棄優先度数2  | 
                  |||
| 
                         閾値パターン1  | 
                     
                         閾値パターン2  | 
                     
                         閾値パターン3  | 
                  ||
| 
                         1  | 
                     
                         25  | 
                     
                         25  | 
                     
                         50  | 
                     
                         75  | 
                  
| 
                         2  | 
                     
                         50  | 
                     
                         100  | 
                     
                         100  | 
                     
                         100  | 
                  
| 
                         3  | 
                     
                         75  | 
                     
                         −  | 
                     
                         −  | 
                     
                         −  | 
                  
| 
                         4  | 
                     
                         100  | 
                     
                         −  | 
                     
                         −  | 
                     
                         −  | 
                  
(凡例)−:該当なし