運用コマンドレファレンス Vol.2
階層化シェーパの統計情報を表示します。
[入力形式]
show shaper <port list> [llrlq] [default] [user <user id list>] [summary]
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[パラメータ]
- <port list>
- 指定したイーサネットインタフェースのシェーパ統計情報を表示します。
- ポート番号はリスト形式で指定して,リストに指定したイーサネットインタフェースを一つ以上含むシェーパの統計情報をすべて表示します。<port list>の指定方法および値の指定範囲については,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- llrlq
- LLRLQユーザのシェーパ統計情報を表示します。
- 本パラメータ省略時の動作
- LLRLQユーザのシェーパ統計情報を表示しません。
- default
- デフォルトユーザのシェーパ統計情報を表示します。
- 本パラメータ省略時の動作
- デフォルトユーザのシェーパ統計情報を表示しません。
- user <user id list>
- 指定したユーザIDのシェーパ統計情報を表示します。
- ハイフン(-),コンマ(,)を使用して複数のユーザIDを指定できます。また,一つのユーザIDも指定できます。指定できるユーザIDの範囲は1〜3056です。
- 本パラメータ省略時の動作
- 通常ユーザのシェーパ統計情報を表示しません。
- summary
- 通過パケット数,廃棄パケット数,通過バイト数,および廃棄バイト数の統計情報をキュー単位に表示します。
- 本パラメータ省略時の動作
- 通過パケット数,廃棄パケット数,通過バイト数,および廃棄バイト数の統計情報をキュー単位かつ廃棄クラス単位に詳細表示します。
- すべてのパラメータ省略時の動作
- 指定したイーサネットインタフェースのすべてのシェーパユーザのシェーパ統計情報を,キュー単位かつ廃棄クラス単位に詳細表示します。
[実行例1]
図9-32 階層化シェーパ統計情報の表示(summary指定以外)
> show shaper 1/1 llrlq Date 20XX/01/01 12:00:00 UTC NIF1: active(restart required) User-priority-map Configuration=enable[inner-tag-vlan] Current =disable Shaper-mode Scheduling-mode Max-queue Discard-priority Extend Configuration=LLPQ4 PQ+WFQ 8 2(TH1) disable Current =LLPQ4 PQ+WFQ 8 4 disable Auto LLRLQ(bps) LLPQ(bps) Peak(bps) Min(bps) WFQ-weight Configuration=enable 100M 10M 20M 3M 25/25/25/25 Current =enable 100M 10M 20M 3M 25/25/25/25 Queue-length Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 Configuration= 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 Current = 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 NIF1/Port1 Flow-distribution=random[TAG,IN-TAG,SMAC,DMAC,SIP,DIP,PRT,SPORT,DPORT] Port-rate-limit=10Gbps User:LLRLQ, Bandwidth-profile=SHP-PROF-1 Peak-rate=100Mbps, Min-rate=-, Rate-weight=- LLPQ-peak-rate=- Max-queue=8 LLPQ Send Discard Packets - - Bytes - - Queue1 : Qlen=12, Limit-Qlen=4000 Drop-mode=tail-drop, WFQ-weight=- Send Discard Discard1 packets 312096 58324 Discard2 packets 530316 38671 Discard3 packets 757357 11672 Discard4 packets 983613 2473 Total packets 2583382 111140 Send Discard Discard1 bytes 27464448 5132512 Discard2 bytes 45607176 3325706 Discard3 bytes 65132701 1003792 Discard4 bytes 84590718 212678 Total bytes 222795044 9674688 >
[実行例1の表示説明]
表9-30 階層化シェーパ統計情報の表示内容(summary指定以外)
表示項目 表示内容 表示詳細情報※1 NIF<nif no.> NIF番号 − NIFの動作状態 active:運用系として稼働中※2 NIFの更新状態 (restart required):階層化シェーパのコンフィグレーション変更のため,NIFの再起動が必要※3 User-priority-map ユーザ優先度マッピング情報※4 disable:未指定
enable[<指定VLAN Tag>]:ユーザ優先度マッピング指定Configuration = <configuration> コンフィグレーションコマンドでの設定内容 − Current = <current> 現在の動作 − Shaper-mode シェーパモード情報※4 RGQ:RGQ指定
LLPQ4:LLPQ4指定
LLPQ1:LLPQ1指定Scheduling-mode スケジューリングモード情報※4 PQ:PQ指定
PQ+WFQ:PQ+WFQ指定Max-queue ユーザキュー数情報※4 8:8キュー指定
4:4キュー指定Discard-priority 廃棄優先度数 4:廃棄優先度数4
2(TH1):廃棄優先度数2で廃棄閾値1
2(TH2):廃棄優先度数2で廃棄閾値2
2(TH3):廃棄優先度数2で廃棄閾値3Extend ユーザ数拡張情報※4 enable:ユーザ数拡張指定
disable:ユーザ数標準指定Auto ワンタッチ設定情報※4 enable:ワンタッチ設定
disable:ユーザ手動設定LLRLQ(bps) LLRLQ最大帯域値※4※5※6 − LLPQ(bps) LLPQ最大帯域値※4※5※6 − Peak(bps) 最大帯域値※4※5※6 − Min(bps) 最低帯域値※4※5※6 − WFQ-weight WFQの重み※4 − Queue-length Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 キュー長情報※4 − NIF<nif no.>/port<port no.> ポート番号 <nif no.>:NIF番号
<port no.>:ポート番号Flow-distribution コンフィグレーションコマンドで設定したシェーパユーザ振り分け指定 disable:未指定 random[<キー情報>]:キー情報によるランダム方式
- TAG:1段目のVLAN Tag
- IN-TAG:2段目のVLAN Tag
- SMAC:送信元MACアドレス
- DMAC:宛先MACアドレス
- SIP:送信元IPアドレス
- DIP:宛先IPアドレス
- PRT:プロトコル
- SPORT:送信元ポート番号
- DPORT:宛先ポート番号
map[<キー情報>]:キー情報によるVLAN IDマッピング
- TAG:1段目のVLAN Tag
- IN-TAG:2段目のVLAN Tag
Port-rate-limit=<rate> 対象ポートで動作中の制御の設定値または回線速度 回線状態がUP以外,またはオートネゴシエーション未解決(解決中を含む)の場合は"-"を表示します。 User:<user> シェーパユーザ ID=<id>:通常ユーザ
default:デフォルトユーザ
LLRLQ:LLRLQユーザBandwidth-profile シェーパユーザ帯域制御プロファイル名 − Peak-rate=<rate> ユーザ帯域制御の最大帯域値※6 − Min-rate=<rate> ユーザ帯域制御の最低帯域値※6 − Rate-weight=<weight> ユーザ帯域制御の余剰分配の重み値 − LLPQ-peak-rate=<rate> ユーザ帯域制御のLLPQ最大帯域値※6 − Max-queue=<number of queue> キュー数 − LLPQ ユーザごとのLLPQ統計情報 − Send LLPQキューに積んだパケットの統計 − Discard LLPQキューに積まれないで廃棄したパケットの統計 − Packets LLPQキューのパケット数統計 − Bytes LLPQキューのバイト数統計※7 − Queue<queue no.> キュー番号 − Qlen=<queue length> キューのパケットバッファ使用数 − Limit-Qlen=<queue length> キューのパケットバッファ使用数限界値 − Drop-mode=<drop mode, discard-priority, threshold> 廃棄制御のモード,廃棄優先度数,廃棄閾値 tail-drop:テールドロップ
2priorities:廃棄優先度数2※8
threshold1:廃棄閾値1※8
threshold2:廃棄閾値2※8
threshold3:廃棄閾値3※8WFQ-weight WFQの重み − Send キューに積んだパケットの統計 − Discard キューに積まれないで廃棄したパケットの統計 − Discard<discard> packets 該当廃棄クラスのパケット数統計 <discard>:廃棄クラス番号 Total packets パケット数統計の合計値 − Send キューに積んだパケットの統計 − Discard キューに積まれないで廃棄したパケットの統計 − Discard<discard> bytes 該当廃棄クラスのバイト数統計※7 <discard>:廃棄クラス番号 Total bytes バイト数統計の合計値※7 − 注※1 値を取得できない場合,または統計値を取得しない場合は"-"を表示します。
注※2 NIF状態がactive以外の場合は表示しません。
注※3 階層化シェーパのコンフィグレーションを変更したことで,NIFの再起動が必要なときだけ表示します。
注※4 値をConfigurationとCurrentに表示します。
注※5 Currentには,階層化シェーパが動作する最小番号のポートの情報を表示します。ワンタッチ設定でユーザごとの監視帯域値を省略した場合はポートごとに異なることがあるため,詳細はユーザごとの帯域値を参照してください。
注※6 該当するポートが一度も運用中になっていない場合,該当ポートの最大回線速度での帯域値を表示します。
注※7 MACヘッダからFCSまでのバイト数を表示します。
注※8 廃棄優先度数2の場合に表示します。
[実行例2]
図9-33 階層化シェーパ統計情報の表示(summary指定)
> show shaper 1/1 llrlq default user 1 summary Date 20XX/01/01 12:00:00 UTC NIF1: active(restart required) User-priority-map Configuration=enable[inner-tag-vlan] Current =disable Shaper-mode Scheduling-mode Max-queue Discard-priority Extend Configuration=LLPQ4 PQ+WFQ 8 2(TH1) disable Current =LLPQ4 PQ+WFQ 8 4 disable Auto LLRLQ(bps) LLPQ(bps) Peak(bps) Min(bps) WFQ-weight Configuration=enable 100M 10M 20M 3M 25/25/25/25 Current =enable 100M 10M 20M 3M 25/25/25/25 Queue-length Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 Configuration= 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 Current = 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 4000 NIF1/Port1 Flow-distribution=random[TAG,IN-TAG,SMAC,DMAC,SIP,DIP,PRT,SPORT,DPORT] Port-rate-limit=10Gbps User:LLRLQ, Bandwidth-profile =SHP-PROF-1 Peak-rate=10000000kbps, Min-rate=-, Rate-weight=- LLPQ-peak-rate=- Max-queue=8 LLPQ Send Discard Packets - - Bytes - - Send Discard Qlen Queue1 packets 312096 58324 0/ 4000 Queue2 packets 530316 38671 0/ 4000 Queue3 packets 757357 11672 0/ 4000 Queue4 packets 983613 2473 0/ 4000 Queue5 packets 92765 3852 0/ 4000 Queue6 packets 114532 3428 0/ 4000 Queue7 packets 78351 24811 0/ 4000 Queue8 packets 22754926 2861 0/ 4000 Total packets 25623956 146092 Send Discard Queue1 bytes 27464448 5132512 Queue2 bytes 45607176 3325706 Queue3 bytes 65132701 1003792 Queue4 bytes 84590718 212678 Queue5 bytes 23747840 986112 Queue6 bytes 29320192 877568 Queue7 bytes 20057856 6351616 Queue8 bytes 5825261056 732416 Total bytes 6121181987 18622400 >
[実行例2の表示説明]
表9-31 階層化シェーパ統計情報の表示内容(summary指定)
表示項目 表示内容 表示詳細情報※1 NIF<nif no.> NIF番号 − NIFの動作状態 active:運用系として稼働中※2 NIFの更新状態 (restart required):階層化シェーパのコンフィグレーション変更のため,NIFの再起動が必要※3 User-priority-map ユーザ優先度マッピング情報※4 disable:未指定
enable[<指定VLAN Tag>]:ユーザ優先度マッピング指定Configuration = <configuration> コンフィグレーションコマンドでの設定内容 − Current = <current> 現在の動作 − Shaper-mode シェーパモード情報※4 RGQ:RGQ指定
LLPQ4:LLPQ4指定
LLPQ1:LLPQ1指定Scheduling-mode スケジューリングモード情報※4 PQ:PQ指定
PQ+WFQ:PQ+WFQ指定Max-queue ユーザキュー数情報※4 8:8キュー指定
4:4キュー指定Discard-priority 廃棄優先度数 4:廃棄優先度数4
2(TH1):廃棄優先度数2で廃棄閾値1(25%)
2(TH2):廃棄優先度数2で廃棄閾値2(50%)
2(TH3):廃棄優先度数2で廃棄閾値3(75%)Extend ユーザ数拡張情報※4 enable:ユーザ数拡張指定
disable:ユーザ数標準指定Auto ワンタッチ設定情報※4 enable:ワンタッチ設定
disable:ユーザ手動設定LLRLQ(bps) LLRLQ最大帯域値※4※5※6 − LLPQ(bps) LLPQ最大帯域値※4※5※6 − Peak(bps) 最大帯域値※4※5※6 − Min(bps) 最低帯域値※4※5※6 − WFQ-weight WFQの重み※4 − Queue-length Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 キュー長情報※4 − NIF<nif no.>/port<port no.> ポート番号 <nif no.>:NIF番号
<port no.>:ポート番号Flow-distribution コンフィグレーションコマンドで設定したシェーパユーザ振り分け指定 disable:未指定 random[<キー情報>]:キー情報によるランダム方式
- TAG:1段目のVLAN Tag
- IN-TAG:2段目のVLAN Tag
- SMAC:送信元MACアドレス
- DMAC:宛先MACアドレス
- SIP:送信元IPアドレス
- DIP:宛先IPアドレス
- PRT:プロトコル
- SPORT:送信元ポート番号
- DPORT:宛先ポート番号
map[<キー情報>]:キー情報によるVLAN IDマッピング
- TAG:1段目のVLAN Tag
- IN-TAG:2段目のVLAN Tag
Port-rate-limit=<rate> 対象ポートで動作中の制御の設定値または回線速度 回線状態がUP以外,またはオートネゴシエーション未解決(解決中を含む)の場合は"-"を表示します。 User:<user> シェーパユーザ ID=<id>:通常ユーザ
default:デフォルトユーザ
LLRLQ:LLRLQユーザBandwidth-profile シェーパユーザ帯域制御プロファイル名 − Peak-rate=<rate> ユーザ帯域制御の最大帯域値※6 − Min-rate=<rate> ユーザ帯域制御の最低帯域値※6 − Rate-weight=<weight> ユーザ帯域制御の余剰分配の重み値 − LLPQ-peak-rate=<rate> ユーザ帯域制御のLLPQ最大帯域値※6 − Max-queue=<number of queue> キュー数 − LLPQ ユーザごとのLLPQ統計情報 − Send 該当キューに積んだパケットの統計 − Discard 該当キューに積まれないで廃棄したパケットの統計 − Packets 該当キューのパケット数統計 − Bytes 該当キューのバイト数統計※7 − Queue<queue no.> packets 該当キューのパケット数統計 <queue no.>:キュー番号 Send 該当キューに積んだパケットの統計 − Discard 該当キューに積まれないで廃棄したパケットの統計 − Qlen 該当キューのキュー長 <current>/<max>
<current>:キューのパケットバッファ使用数
<max>:キューのパケットバッファ使用限界数Total packets パケット数統計の合計値 − Queue<queue no.> bytes 該当キューのバイト数統計 <queue no.>:キュー番号 Send キューに積んだパケットの統計 − Discard キューに積まれないで廃棄したパケットの統計 − Total bytes バイト数統計の合計値※7 − 注※1 値を取得できない場合,または統計値を取得しない場合は"-"を表示します。
注※2 NIF状態がactive以外の場合は表示しません。
注※3 階層化シェーパのコンフィグレーションを変更したことで,NIFの再起動が必要なときだけ表示します。
注※4 値をConfigurationとCurrentに表示します。
注※5 Currentには,階層化シェーパが動作する最小番号のポートの情報を表示します。ワンタッチ設定でユーザごとの監視帯域値を省略した場合はポートごとに異なることがあるため,詳細はユーザごとの帯域値を参照してください。
注※6 該当するポートが一度も運用中になっていない場合,該当ポートの最大回線速度での帯域値を表示します。
注※7 MACヘッダからFCSまでのバイト数を表示します。
[通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
表9-32 show shaperコマンドの応答メッセージ一覧
メッセージ 内容 The command cannot be executed in the standby system. このコマンドは待機系では実行できません。 The command cannot be executed. Try again. コマンドを実行できません。再実行してください。 The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration. このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。 The specified NIF number is invalid. (NIF number = <nif no.>) 指定したNIF番号が不正です。指定したパラメータを確認して再実行してください。
<nif no.>:NIF番号The specified port number is invalid. (port number = <port no.>) 指定したポート番号が不正です。指定したパラメータを確認して再実行してください。
<port no.>:ポート番号The specified user id is invalid. (user id = <user id>) 指定したユーザIDが不正です。指定したパラメータを確認して再実行してください。
<user id>:ユーザIDThere is no operational user. 実行できるユーザがありません。指定したユーザが階層化シェーパで動作していることを確認して再実行してください。
[注意事項]
なし
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