コンフィグレーションガイド Vol.2


18.1.2 廃棄制御

廃棄制御は,キューイングする各キューに対して廃棄されやすさの度合いを示す廃棄優先度と,キューにフレームが滞留している量に応じて,該当フレームをキューイングするか廃棄するかを制御する機能です。廃棄優先度は,フロー制御またはポリサーで決定した廃棄クラスによってマッピングされます。キューにフレームが滞留している状態では,廃棄優先度を適切に設定すると,さらにきめ細かなQoSを実現できます。本装置は,テールドロップ方式で廃棄制御を行います。

〈この項の構成〉

(1) 廃棄クラスと廃棄優先度のマッピング

廃棄優先度は,フロー制御またはポリサーで決定した廃棄クラスによってマッピングされます。廃棄クラスと廃棄優先度の関係を次の表に示します。

表18‒1 廃棄クラスと廃棄優先度の関係

廃棄クラス

廃棄優先度

1

1

2

2

3

3

4

4

(2) テールドロップ

キュー長が廃棄閾値を超えると,フレームを廃棄する機能です。廃棄閾値は廃棄優先度ごとに異なり,廃棄優先度値が高いほどフレームが廃棄されにくくなります。テールドロップの概念を次の図に示します。廃棄優先度2の廃棄閾値を超えると,廃棄優先度2のフレームをすべて廃棄します。

図18‒3 テールドロップの概念

[図データ]

テールドロップでの廃棄優先度ごとの廃棄閾値を次の表に示します。廃棄閾値は,キュー長に対するキューのたまり具合を百分率で表します。

表18‒2 廃棄優先度ごとの廃棄閾値

廃棄優先度

廃棄閾値(%)

1

40

2

60

3

85

4

100