コンフィグレーションガイド Vol.1


18.2.2 フレームフォーマット

フレームフォーマットを次の図に示します。

図18‒2 フレームフォーマット

[図データ]

注※

DATAおよびPADの最大長は,Ethernet V2形式フレームだけ9582です。IEEE802.3形式フレームおよびその他の形式のフレームでは1500です。

〈この項の構成〉

(1) MAC副層フレームフォーマット

(a) PreambleおよびSFD

64ビット長の2進数で「1010...1011(最初の62ビットは10繰り返し,最後の2ビットは11)」のデータです。送信時にフレームの先頭に付加します。この64ビットパターンのないフレームは受信できません。

(b) DAおよびSA

48ビット形式をサポートします。16ビット形式およびローカルアドレスはサポートしていません。

(c) TYPE/LENGTH

TYPE/LENGTHフィールドの意味を次の表に示します。

表18‒10 TYPE/LENGTHフィールドの意味

TYPE/LENGTH値

フィールドの意味

0x0000〜0x05DC

IEEE802.3 CSMA/CDのフレーム長

0x05DD〜

Ethernet V2のフレームタイプ

(d) FCS

32ビットのCRC演算を使用します。

(2) LLC副層フレームフォーマット

IEEE802.2のLLCタイプ1をサポートしています。Ethernet V2ではLLC副層はありません。

(a) DSAP

LLC情報部の宛先のサービスアクセス点を示します。

(b) SSAP

LLC情報部を発信した特定のサービスアクセス点を示します。

(c) CONTROL

情報転送形式,監視形式,および非番号制御形式の三つの形式を示します。

(d) OUI

SNAP情報部を発信した組織コードフィールドを示します。

(e) PID

SNAP情報部を発信したイーサネットタイプフィールドを示します。

(3) LLCの扱い

IEEE802.2のLLCタイプ1をサポートしています。また,次に示す条件に合致したフレームだけを中継の対象にします。それ以外のフレームは,廃棄します。

(a) CONTROLフィールド

CONTROLフィールドの値と送受信サポート内容を次の表に示します。

表18‒11 CONTROLフィールドの値と送受信サポート内容

種別

コード

(16進数)

コマンド

レスポンス

備考

XID

BFまたはAF

受信サポート

送信サポート

IEEE802.2の仕様に従って,XIDレスポンスを返送します。ただし,XIDレスポンスの情報部は129.1.0(IEEE802.2の規定によるClassIを示す値)とします。

TEST

F3またはE3

受信サポート

送信サポート

IEEE802.2の仕様に従って,TESTレスポンスを返送します。

このXIDフレームおよびTESTフレームに対するレスポンスについて,次の表に示します。

表18‒12 XIDフレームおよびTESTフレームに対するレスポンス

MACヘッダのDA

フレーム種別

DSAP

応答

ブロードキャストまたはマルチキャスト

XIDおよびTEST

AA(SNAP)

42(BPDU)

00(null)

FF(global)

返す

上記以外

返さない

個別アドレスで自局アドレス

XIDおよびTEST

AA(SNAP)

42(BPDU)

00(null)

FF(global)

返す

上記以外

返さない

個別アドレスで他局アドレス

XIDおよびTEST

すべてのアドレス

返さない

(4) 受信フレームの廃棄条件

次に示すどれかの条件によって受信したフレームを廃棄します。

(5) パッドの扱い

送信フレーム長が64オクテット未満の場合,MAC副層でFCSの直前にパッドを付加します。パッドの値は不定です。