コンフィグレーションガイド Vol.3
本装置でマルチキャスト経路が冗長経路になっている場合,次の点に注意してください。
- <この項の構成>
- (1) IPv6 PIM-SMの使用
- (2) IPv6 PIM-SSMの使用
(1) IPv6 PIM-SMの使用
PIM-SMの場合,次に示す経路切り替えでマルチキャスト通信が再開するまで時間が掛かるので注意してください。なお,時間の表示では送信元のネットワーク情報(ユニキャストルーティング情報)切り替え時間をUと表します。
ここに記述する時間は,本装置が切り替えに掛かる時間です。そのため,実際にマルチキャスト中継が再開するには,本装置が上流ルータに対してPIM Joinメッセージを送信してから,上流からマルチキャストパケットが到着するまでの「参加通知時間」が掛かります。
- 優先経路が切り替わった場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。
U+20秒
- 回線障害によって優先経路から冗長経路へ切り替わった場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。
U<5の時:5〜10秒
U≧5の時:U+0〜60秒
- 回線復旧によって冗長経路から優先経路へ切り替わった場合,優先経路による通信への切り替えまでには次に示す時間が掛かることがあります。
0秒
ただし,切り戻りには次に示す時間が掛かります。
U+(送信者方向のPIM Helloメッセージの送信周期+20)秒 (デフォルトではU+30+20=U+50秒)
- ランデブーポイントおよびブートストラップルータが本装置に切り替わった(障害やコンフィグレーションなどでランデブーポイントおよびブートストラップルータを本装置にする)場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。
通信再開までの時間は,ランデブーポイントまたはブートストラップルータで異なります。括弧内はデフォルト値を示します。
- ランデブーポイント切り替え時:285秒
RP-Holdtime(150秒)+Query Interval(125秒)+Query Response Interval(10秒)
- ブートストラップルータ切り替え時:最大で385秒
Bootstrap-Timeout(130秒)+BS_Rand_Override(0〜60秒)+Bootstrap-Period(60秒)+Query Interval(125秒)+Query Response Interval(10秒)
- DR(Designated Router)が本装置に切り替わった場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。括弧内はデフォルト値を示します。
- DR切り替え時:240秒
Hello-Holdtime(105秒)+Query Interval(125秒)+Query Response Interval(10秒)
障害による冗長経路切り替えだけでなく,構成変更によって意識的に経路を切り替えた場合も,マルチキャスト通信がこれらの時間停止することがあります。システムの構成変更は計画的に実施してください。
(2) IPv6 PIM-SSMの使用
PIM-SSMの場合,次に示す経路切り替えでマルチキャスト通信が再開するまで時間が掛かるので注意してください。なお,時間の表示では送信元のネットワーク情報(ユニキャストルーティング情報)切り替え時間をUと表します。
ここに記述する時間は,本装置が切り替えに掛かる時間です。そのため,実際にマルチキャスト中継が再開するには,本装置が上流ルータに対してPIM Joinメッセージを送信してから,上流からマルチキャストパケットが到着するまでの「参加通知時間」が掛かります。
- 優先経路が切り替わった場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。
U+20秒
- 回線障害によって優先経路から冗長経路へ切り替わった場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。
U<5の時:5〜10秒
U≧5の時:U+0〜135秒
- 回線復旧によって冗長経路から優先経路へ切り替わった場合,優先経路による通信への切り替えまでには次に示す時間が掛かることがあります。
0秒
ただし,切り戻りには次に示す時間が掛かります。
U+(送信者方向のPIM Helloメッセージの送信周期+20)秒 (デフォルトではU+30+20=U+50秒)
- DR(Designated Router)が本装置に切り替わった場合,通信再開までには次に示す時間が掛かることがあります。括弧内はデフォルト値を示します。
- DR切り替え時:240秒
Hello-Holdtime(105秒)+Query Interval(125秒)+Query Response Interval(10秒)
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