コンフィグレーションガイド
- <この項の構成>
- (1) 設定内容の概要
- (2) 構成図と設定条件
- (3) コンフィグレーション例
(1) 設定内容の概要
「16.1.4 GSRPのレイヤ3冗長切替構成(RIPとの組み合わせ)」に示した構成で,上流ネットワークとの接続にスタティックルーティングを用いた構成例を示します。上流ネットワークとのIPルーティング以外は「16.1.4 GSRPのレイヤ3冗長切替構成(RIPとの組み合わせ)」と同様です。そのため,(3)コンフィグレーション例において本装置A,本装置Bの[コマンドによる設定]および本装置C,本装置Dの例は省略します。
GSRPを使用して,四つのVLANを二つのGSRP VLANグループに分け,レイヤ2およびレイヤ3でのホットスタンバイを行います。それぞれのGSRP VLANグループのフレームを2台の本装置へロードバランスします。どちらかの本装置に障害が発生した場合には,もう一方の本装置にて中継を行います。
本装置と上流ネットワークのルータA,Bへの接続と本装置間のIPルーティングにおいてスタティックルーティングを使用します。上流の宛先ネットワークへの経路に対し,ゲートウェイをルータA,Bと対向の本装置の二つを同時に設定します。その際,ルータA,Bを優先するように設定します。また,到達確認を動的に行うことで,ルータA,B側で障害が発生した場合に対向の本装置をゲートウェイとした経路に切り替えます。
(2) 構成図と設定条件
- [構成図]
図16-5 GSRPによるレイヤ3冗長切替構成図(スタティックルーティングとの組み合わせ)
- [設定条件]
- 本装置A,本装置B,ルータA,ルータBのそれぞれの間(VLAN50,VLAN60,VLAN70)での経路制御にスタティックルーティングを使用します。
- 本装置A,本装置Bそれぞれに宛先ネットワーク100.0.0.0/24のスタティック経路を設定します。ゲートウェイを上流のルータ(ルータA,ルータB)と対向の本装置と二つ設定します。その際に上流のルータを先に設定することでそちらを優先します。
- 設定するスタティック経路に動的監視機能を設定します。優先のゲートウェイ(上流のルータA,ルータB)に障害が発生した場合には対向の本装置にゲートウェイが切り替わります。
- その他の設定条件は「16.1.4 GSRPのレイヤ3冗長切替構成(RIPとの組み合わせ)」と同様のため,省略します。
(3) コンフィグレーション例
- 本装置Aの設定
- [コマンドによる設定]
1 (config)# static [static] 2 (config)# 100.0.0.0/24 gateway 60.0.0.10 50.0.0.2 poll [static] 3 (config)# exit表16-18 本装置A用のGSRPコンフィグレーション設定例の解説
解説番号 解説 1 スタティックルーティングを使用します。 2 上流ネットワークへのスタティック経路を設定します。ルータAを本装置Bより優先するため,ルータAへのゲートウェイアドレスを先に設定します。また,pollパラメータを設定し,到達確認を動的に行います。 3 staticモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
- [コンフィグレーションの表示]
(config)# show static static 100.0.0.0/24 gateway 60.0.0.10 50.0.0.2 poll
- 本装置Bの設定
- [コマンドによる設定]
1 (config)# static [static] 2 (config)# 100.0.0.0/24 gateway 70.0.0.10 50.0.0.1 poll [static] 3 (config)# exit表16-19 本装置B用のGSRPコンフィグレーション設定例の解説
解説番号 解説 1 スタティックルーティングを使用します。 2 上流ネットワークへのスタティック経路を設定します。ルータBを本装置Aより優先するため,ルータBへのゲートウェイアドレスを先に設定します。また,pollパラメータを設定し,到達確認を動的に行います。 3 staticモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
- [コンフィグレーションの表示]
(config)# show static static 100.0.0.0/24 gateway 70.0.0.10 50.0.0.1 poll
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