コンフィグレーションガイド

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16.1.1 GSRPの基本構成

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成図と設定条件
(3) コンフィグレーション例

(1) 設定内容の概要

GSRPを使用して,二つのVLANを一つのVLANグループに参加させ,レイヤ2でのホットスタンバイを行います。

(2) 構成図と設定条件

[構成図]

図16-1 GSRPの基本ネットワーク構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. 本装置A,本装置B,本装置C,および他社製LANスイッチでネットワークを構成します。
  2. 本装置Aと本装置BにおいてGSRPグループを構成します。GSRP IDは100とします。
  3. 上記GSRPグループにおいて一つのGSRP VLANグループを設定し,GSRPでの冗長を行います。GSRP VLANグループIDは1とし,参加するVLANはVLAN10,VLAN20とします。
  4. GSRP管理VLANとしてVLAN 5を使用します。
  5. 通常時,本装置Aがマスタ状態として稼働するようPriorityを設定します。
  6. 本装置Aと本装置Bの他社製LANスイッチと接続するポートにおいて,ポートリセット機能を使用します。ポートをリセットする時間は2秒とします。
  7. 上記以外の設定はすべてデフォルト値とします。

(3) コンフィグレーション例

[コマンドによる設定]
 1    (config)# vlan 5
      [vlan 5]
 2    (config)# tagged-port 0/0
      [vlan 5]
 3    (config)# untagged-port 0/2
      [vlan 5]
 4    (config)# exit
 5    (config)# vlan 10,20
      [vlan 10,20]
 6    (config)# tagged-port 0/0-1
      [vlan 10,20]
 7    (config)# exit
 8    (config)# gsrp 100
      [gsrp 100]
 9    (config)# gsrp-vlan 5
      [gsrp 100]
10    (config)# direct-link 0/2
      [gsrp 100]
11    (config)# reset-flush-port 0/1
      [gsrp 100]
12    (config)# reset-flush-time 2
      [gsrp 100]
13    (config)# vlan-group 1
      [gsrp 100 vlan-group 1]
14    (config)# vlan 10,20
      [gsrp 100 vlan-group 1]
15    (config)# priority 120
      [gsrp 100 vlan-group 1]
16    (config)# exit
      [gsrp 100]
17    (config)# exit

表16-1 本装置A用のGSRPコンフィグレーション設定例の解説

解説番号 解説
1 ポートVLAN5を定義します。
2 VLAN5のTaggedポートとしてポート0/0を割り当てます。
3 VLAN5のUntaggedポートとしてポート0/2を割り当てます。
4 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
5 ポートVLAN 10とVLAN20を定義します。
6 VLAN10,VLAN20のTaggedポートとしてポート0/0,0/1を割り当てます。
7 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
8 GSRP ID100を定義します。
9 GSRP管理VLANとしてVLAN 5を指定します。
10 ダイレクトリンクとしてポート0/2を指定します。
11 ポートリセット機能を使用するポートとしてポート0/1を指定します。
12 ポートリセット機能によるリセット時間を2秒に指定します。
13 GSRP VLANグループ1を定義します。
14 GSRP VLANグループ1に参加するVLANとしてVLAN 10とVLAN20を指定します。
15 GSRP VLANグループ1のPriorityを120に設定します。
16 GSRP VLANグループサブコマンドモードからGSRPサブコマンドモードに戻ります。
17 GSRPサブコマンドモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。

[コンフィグレーションの表示]
(config)# show vlan
vlan 5
  untagged-port 0/2
  tagged-port 0/0
!
vlan 10
  tagged-port 0/0-1
!
vlan 20
  tagged-port 0/0-1
 
(config)# show gsrp
gsrp 100
  gsrp-vlan 5
  direct-link 0/2
  reset-flush-port 0/1
  reset-flush-time 2
  vlan-group 1
    vlan 10,20
    priority 120

[コマンドによる設定]
 1    (config)# vlan 5
      [vlan 5]
 2    (config)# tagged-port 1/0
      [vlan 5]
 3    (config)# untagged-port 1/2
      [vlan 5]
 4    (config)# exit
 5    (config)# vlan 10,20
      [vlan 10,20]
 6    (config)# tagged-port 1/0-1
      [vlan 10,20]
 7    (config)# exit
 8    (config)# gsrp 100
      [gsrp 100]
 9    (config)# gsrp-vlan 5
      [gsrp 100]
10    (config)# direct-link 1/2
      [gsrp 100]
11    (config)# reset-flush-port 1/1
      [gsrp 100]
12    (config)# reset-flush-time 2
      [gsrp 100]
13    (config)# vlan-group 1
      [gsrp 100 vlan-group 1]
14    (config)# vlan 10,20
      [gsrp 100 vlan-group 1]
15    (config)# priority 80
      [gsrp 100 vlan-group 1]
16    (config)# exit
      [gsrp 100]
17    (config)# exit

表16-2 本装置B用のGSRPコンフィグレーション設定例の解説

解説番号 解説
1 ポートVLAN5を定義します。
2 VLAN5のTaggedポートとしてポート1/0を割り当てます。
3 VLAN5のUntaggedポートとして1/2を割り当てます。
4 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
5 ポートVLAN10とVLAN20を定義します。
6 VLAN10,VLAN20のTaggedポートとしてポート1/0,1/1を割り当てます。
7 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
8 GSRP ID100を定義します。
9 GSRP管理VLANとしてVLAN5を指定します。
10 ダイレクトリンクとしてポート1/2を指定します。
11 ポートリセット機能を使用するポートとしてポート1/1を指定します。
12 ポートリセット機能によるリセット時間を2秒に指定します。
13 GSRP VLANグループ1を定義します。
14 GSRP VLANグループ1に参加するVLANとしてVLAN10とVLAN20を指定します。
15 GSRP VLANグループ1のPriorityを80に設定します。
16 GSRP VLANグループサブコマンドモードからGSRPサブコマンドモードに戻ります。
17 GSRPサブコマンドモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。

[コンフィグレーションの表示]
(config)# show vlan
vlan 5
  untagged-port 1/2
  tagged-port 1/0
!
vlan 10
  tagged-port 1/0-1
!
vlan 20
  tagged-port 1/0-1
 
(config)# show gsrp
gsrp 100
  gsrp-vlan 5
  direct-link 1/2
  reset-flush-port 1/1
  reset-flush-time 2
  vlan-group 1
    vlan 10,20
    priority 80

[コマンドによる設定]
 1    (config)# vlan 10
      [vlan 10]
 2    (config)# untagged-port 0/0-1
      [vlan 10]
 3    (config)# exit
 4    (config)# vlan 20
      [vlan 20]
 5    (config)# untagged-port 0/2-3
      [vlan 20]
 6    (config)# exit
 7    (config)# vlan 5,10,20
      [vlan 5,10,20]
 8    (config)# tagged-port 0/4-5
      [vlan 5,10,20]
 9    (config)# exit

表16-3 本装置C用のGSRPコンフィグレーション設定例の解説

解説番号 解説
1 ポートVLAN10を定義します。
2 VLAN10のUntaggedポートとしてポート0/0,0/1を割り当てます。
3 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
4 ポートVLAN20を定義します。
5 VLAN20のUntaggedポートとしてポート0/2,0/3を割り当てます。
6 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
7 ポートVLAN5,VLAN10,VLAN20を定義します。
8 VLAN5,VLAN10,VLAN20のTaggedポートとしてポート0/4,0/5を割り当てます。
9 VLANモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。

[コンフィグレーションの表示]
(config)# show vlan
vlan 5
  tagged-port 0/4-5
!
vlan 10
  untagged-port 0/0-1
  tagged-port 0/4-5
!
vlan 20
  untagged-port 0/2-3
  tagged-port 0/4-5

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