解説書 Vol.2

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6.8.2 自動切り戻し

VRRPでは自ルータよりも優先度の低いVRRPルータがマスタ状態になっていることを検出すると,優先度の高いバックアップルータが自動的にマスタへ状態を変化させます。逆に,マスタ状態のルータが自分より優先度の高いルータの存在を検出したときは自動的にバックアップへと状態を変化させます。

図6-12 マスタ状態のルータの選出」の構成を例にしてみると,本装置Aと本装置Bがダウンした状態で本装置Cがマスタ状態になっている状態から,本装置Bが復旧すると,本装置Cよりも優先度の高い本装置Bがマスタ状態に変化し,本装置Cがマスタ状態からバックアップ状態を変化させることになります。

この自動切り戻しの機能を抑止する設定もできます。自動的に切り戻しさせたくない場合にはPREEMPTモードをOFFに設定してください。PREEMPTモードをOFFに設定すれば,バックアップ状態のルータが自ルータよりも優先度の低いルータがマスタ状態になっていることを検出しても,マスタ状態へと変化させることはありません。ただ,自装置がIPアドレスの所有者(優先度が255のとき)は切り戻しの抑止は有効になりません。

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