解説書 Vol.2

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5.1.2 特徴

<この項の構成>
(1) 同時マスタ状態の回避
(2) 制御フレームの送信範囲の限定

(1) 同時マスタ状態の回避

GSRPでは本装置間を直接接続する回線上で状態確認用の制御フレームの送受信を行い,対向装置の状態を確認します。制御フレームの送受信が正常にできている間に回線障害などを検出した場合は,自動的に切り替えを行います。その際,本装置は,対向の本装置が確実にバックアップ状態として稼働中であることを確認した上でマスタ状態へ切り替わります。これにより2台の本装置が同時にマスタ状態となることを回避します。

また,装置障害などによって,制御フレームの送受信が正常にできなくなり,対向の本装置の状態が確認できない状態となった場合の切り替えは手動で行うことを基本とします。その理由は,対向の本装置がマスタ状態として稼働し続けている可能性があり,自動的にマスタ状態へ遷移したことによって,同時マスタ状態となることを回避するためです。運用者が障害の対応などを行い確実にマスタ状態へ切り替えても安全であると判断した上で,手動でマスタ状態へ切り替えることを想定しています。なお,手動による切り替えとは別に,本装置間を直接接続する回線のダウンを検出した場合には,対向装置障害と見なして自動的に切り替える機能もサポートしています。

(2) 制御フレームの送信範囲の限定

GSRPでは,制御フレーム(GSRP Flush request)の送信範囲を限定し,不必要な個所へ送信されることを防止するため,制御フレームの送受信は指定したVLANだけで行います。

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