解説書 Vol.2
QoS制御機能は,パケット中継方式によってサポートする機能が異なります。QoS制御機能とパケット中継方式の対応を次の表に示します。
表1-44 QoS制御機能とパケット中継方式との対応
QoS制御機能 レイヤ2スイッチ中継 IPv4,IPv6中継 大項目 小項目 受信側 送信側 受信側 送信側 フロー検出 MACヘッダ 送信元MACアドレス ○ ○ ○ ○※1 宛先MACアドレス ○ ○ ○ ○※1 イーサネットタイプ ○ ○ ○ − Tag-VLANヘッダ ユーザ優先度 ○ ○※2 ○ ○※3 VLAN ID ○ ○ ○ ○※4 IPヘッダ※5 ○ ○ ○ ○ レイヤ4ヘッダ(TCP/UDPなど)※5 ○ ○ ○※6,※7 ○※6,※7 帯域監視 違反時パケット廃棄 ○ ○ ○ ○ 違反時キューイング優先度変更 ○ ○ ○ ○ 違反時ユーザ優先度書き換え ○ ○ ○ ○ 違反時DSCP値書き換え ○※8 − ○ ○ マーカー ユーザ優先度書き換え ○ ○ ○ ○ DSCP書き換え ○※8 − ○ ○ 優先度指定 ○ ○ ○ ○ 廃棄制御 − ○ − ○ シェーパ − ○ − ○ (凡例) ○:サポート −:未サポート
- 注※1
- 特定のMACアドレスのフロー検出は未サポートです。すべてのMACアドレスをフロー検出すること(コンフィグレーションコマンドflow qosでのMACアドレスにanyと指定)ができます。
- 注※2
- レイヤ2スイッチ中継で,送信側でのユーザ優先度で検出を指定したときは,次のようになります。
- 受信側でVLAN-Tag無しフレームを受信した場合
受信側でユーザ優先度の書き換えを実施しなかった場合は,ユーザ優先度0で検出します。
受信側でユーザ優先度の書き換えを実施した場合は,受信側で書き換えたユーザ優先度で検出します。
- 受信側でVLAN-Tag付きフレームを受信した場合
受信側でユーザ優先度の書き換えを実施しなかった場合は,受信時のユーザ優先度で検出します。
受信側でユーザ優先度の書き換えを実施した場合は,受信側で書き換えたユーザ優先度で検出します。
- 注※3
- IPv4,IPv6中継で,送信側でユーザ優先度のフロー検出を指定したときは,次のようになります。
- 受信側でユーザ優先度の書き換えを実施しなかった場合は,ユーザ優先度0で検出します。
- 受信側でユーザ優先度の書き換えを実施した場合は,受信側で書き換えたユーザ優先度で検出します。
- 注※4
- インタフェース名指定で,Tag-VLAN連携回線の場合,VLAN IDでQoS制御可能です。この場合,VLAN IDをフロー検出条件として指定する必要はありません。Tag-VLAN連携回線以外のインタフェースおよび物理ポートでは,未サポートです。
- 注※5
- Tag-VLANヘッダが2個までの場合です。3個以上の場合は未サポートです。
- 注※6
- 2番目以降のフラグメントパケットは未サポートです。詳細は,「1.11.5 フラグメントパケットの注意事項」を参照してください。
- 注※7
- 暗号ペイロードオプションまたは認証オプションが付加されているパケットは未サポートです。また,暗号ペイロードオプションまたは認証オプション以外の拡張ヘッダ付きパケットの場合は,本装置で「パケットのレイヤ4ヘッダが見える,見えない」でソフトウェア中継,ハードウェア中継が選択されます。詳細は,「1.11.4 IPv6パケットをレイヤ4ヘッダ検出条件でフロー検出する場合の注意事項」を参照してください。
- 注※8
- IPヘッダが不正,またはIPv4オプションヘッダがある場合,DSCP値書き換えは未サポートです。
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