解説書 Vol.2

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1.4.1 重要パケット保護機能

監視帯域内で,重要なパケットは優先的に監視帯域内パケットとして転送し,通常のパケットは重要なパケットが全監視帯域を使用して転送していない場合に監視帯域内パケットとして転送する機能です。

なお,AX5400SのBSU-C1,BSU-S1では使用できません。

重要パケット保護機能使用時の帯域使用状態を次の図に示します。

図1-9 重要パケット保護機能使用時の帯域使用状態

[図データ]

この機能は,帯域監視機能と併用して使用します。

重要パケットの指定方法は,フロー検出条件で,通常フロー検出条件の中の特に重要なパケットの検出条件を重要フロー検出条件に指定してください。

ただし,MAC未学習のユニキャストフラッディングフレーム,VLAN番号,フラグメント識別子は,重要フロー検出条件に指定できません。フロー検出条件指定概念図を次に示します。

図1-10 フロー検出条件指定概念図

[図データ]

通常フロー検出条件に指定したパラメータは,重要フロー検出条件に同じパラメータの指定がない場合,重要フロー検出条件でも有効となります。

ただし,次の表に示す通常フロー検出条件を指定した場合は,重要フロー検出条件のパラメータ指定内容によって,重要フロー検出条件では無効(重要フロー検出条件としてパケット検出しない)となる場合があります。

表1-11 重要フロー検出条件の設定内容

通常フロー検出条件指定パラメータ 重要フロー検出条件指定パラメータ 重要フロー検出条件のフロー検出条件内容
vlan untagged ユーザ優先度(user_priority) vlan untaggedは重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,ユーザ優先度が有効となります。
フラグメント識別子(fragments) 4層(TCP,UDP,ICMP,IGMP)の検出条件 フラグメント識別子は重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,4層の検出条件が有効となります。
DSCP プレシデンス DSCPは重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,プレシデンスが有効となります。
プレシデンス DSCP プレシデンスは重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,DSCPが有効となります。
IPユーザデータ長上限値(upper) IPユーザデータ長下限値(lower) IPユーザデータ長上限値は重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,IPユーザデータ長下限値が有効となります。
IPユーザデータ長下限値(lower) IPユーザデータ長上限値(upper) IPユーザデータ長下限値は重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,IPユーザデータ長上限値が有効となります。
TCPヘッダのACKフラグ(ack) TCPヘッダのSYNフラグ(syn) ACKフラグ検出は重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,SYNフラグ検出が有効となります。
TCPヘッダのSYNフラグ(syn) TCPヘッダのACKフラグ(ack) SYNフラグ検出は重要フロー検出条件では無効となります。重要フロー検出条件は,ACKフラグ検出が有効となります。

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