運用コマンドレファレンス Vol.1

[目次][索引][前へ][次へ]


no test interfaces(イーサネット)

[機能]

イーサネット回線の回線テストをストップし,テスト結果を表示します。

なお,回線テストの詳細は,「運用ガイド 9.7 回線をテストする」を参照してください。

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[入力形式]

no test interfaces nif <NIF No.> line <Line No.>

[パラメータ]

nif <NIF No.>
NIF番号を指定します。指定できるNIF番号の値の範囲は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

line <Line No.>
Line番号を指定します。指定できるLine番号の値の範囲は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

[実行例] 10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-Tでの回線テスト

NIF番号1,Line番号2に,テストパターンがオール0xffでデータ長が100オクテットのフレームを5秒間隔で送信するモジュール内部ループバックテストを開始します。イーサネットボード(10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T)での回線テスト実行結果画面を次の図に示します。

図17-16 回線テスト(10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T)実行結果画面

>test interfaces nif 1 line 2 internal interval 5 pattern 1 length 100
>no test interfaces nif 1 line 2
2003/02/23 12:32:00
Interface type             :100BASE-TX
Test count                 :60
Send-OK                    :60              Send-NG                :0
Receive-OK                 :60              Receive-NG             :0
Data compare error         :0               Out underrun           :0
Out buffer hunt error      :0               Out line error         :0
In CRC error               :0               In frame alignment     :0
In overrun                 :0               In monitor time out    :0
In line error              :0               H/W error              :none
>

[表示説明]

次の表に回線テスト(10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T)実行結果の表示内容を示します。

表17-38 回線テスト(10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T)実行結果の表示内容

表示項目 意味 推定原因 対策
<YYYY>/<MM>/<DD> <hh>:<mm>:<ss> コマンド受け付け日時
<YYYY>=年,<MM>=月,<DD>=日
<hh>=時,<mm>=分,<ss>=秒
Interface type インタフェースタイプ(10BASE-T/
100BASE-TX/
1000BASE-T)
Test count テスト回数
Send-OK 正常送信回数
Send-NG 異常送信回数 アンダーラン回数,回線障害によるフレーム廃棄回数の和 ループコネクタループバックテストで,アンダーラン回数が加算されていない場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
Receive-OK 正常受信回数
Receive-NG 異常受信回数 データ照合エラーと受信監視タイマタイムアウトの和 Data compare error以降の各項目参照。
Data compare error データ照合エラー(データ受信時の送信データとのコンペアチェックで一致しなかったフレーム数) NIF障害 NIFを交換する。
Out underrun アンダーラン回数 NIF障害 NIFを交換する。
Out buffer hunt error 送信バッファ獲得失敗 同一PRU上の他の回線で輻輳が発生 同一PRU上の他の回線上の輻輳を解消してから再実行する。
Out line error 送信回線障害発生回数 NIF障害 NIFを交換する。
In CRC error 正しいフレーム長で,かつFCSチェックで検出された回数※2 NIF障害 NIFを交換する。
In overrun オーバーラン回数 NIF障害 NIFを交換する。
In frame alignment 正しいフレーム長ではなく,かつFCSチェックで検出された回数※2 NIF障害 NIFを交換する。
In monitor time out 受信監視タイマタイムアウト 回線障害 ループコネクタループバックテストの場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。※1
In line error 受信回線障害発生回数 回線障害 ループコネクタループバックテストの場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
H/W error H/W障害発生の有無
None:なし
occurred:あり
NIF障害 NIFを交換する。

注※1 ループコネクタが正しくささっている場合は,回線テスト用パケットが装置内で滞留している可能性があります。回線テストを実行するLineを収容するPRUのパケット中継負荷が下がっていることを確認してから再実行してください。


注※2 フレーム長とはMACヘッダからFCSまでを示します。フレームフォーマットは「解説書 Vol.1 4.3 MACおよびLLC副層制御」を参照してください。

[実行例] 1000BASE-Xでの回線テスト

NIF番号1,Line番号2に,テストパターンがオール0xffでデータ長が100オクテットのフレームを5秒間隔で送信するモジュール内部ループバックテストを開始します。イーサネットボード(1000BASE-X)での回線テスト実行結果画面を次の図に示します。

図17-17 回線テスト(1000BASE-X)実行結果画面

>test interfaces nif 1 line 2 internal interval 5 pattern 1 length 100
>no test interfaces nif 1 line 2
2003/02/23 12:32:00
Interface type             :1000BASE-LX
Test count                 :60
Send-OK                    :60              Send-NG                :0
Receive-OK                 :60              Receive-NG             :0
Data compare error         :0               Out underrun           :0
Out buffer hunt error      :0               Out line error         :0
In CRC error               :0               In frame alignment     :0
In overrun                 :0               In monitor time out    :0
In line error              :0               H/W error              :none
>

[表示説明]

次の表に回線テスト(1000BASE-X)実行結果の表示内容を示します。

表17-39 回線テスト(1000BASE-X)実行結果の表示内容

表示項目 意味 推定原因 対策
<YYYY>/<MM>/<DD> <hh>:<mm>:<ss> コマンド受け付け日時
<YYYY>=年,<MM>=月,<DD>=日
<hh>=時,<mm>=分,<ss>=秒
Interface type インタフェースタイプ(1000BASE-LX/1000BASE-SX/1000BASE-LH/1000BASE-LHB/----※1
Test count テスト回数
Send-OK 正常送信回数
Send-NG 異常送信回数 アンダーラン回数,回線障害によるフレーム廃棄回数の和 ループコネクタループバックテストで,アンダーラン回数が加算されていない場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
Receive-OK 正常受信回数
Receive-NG 異常受信回数 データ照合エラーと受信監視タイマタイムアウトの和 Data compare error以降の各項目参照。
Data compare error データ照合エラー(データ受信時の送信データとのコンペアチェックで一致しなかったフレーム数) NIF障害 NIFを交換する。
Out underrun アンダーラン回数 NIF障害 NIFを交換する。
Out buffer hunt error 送信バッファ獲得失敗 同一PRU上の他の回線で輻輳が発生 同一PRU上の他の回線上の輻輳を解消してから再実行する。
Out line error 送信回線障害発生回数 NIF障害 NIFを交換する。
In CRC error 正しいフレーム長で,かつFCSチェックで検出された回数※2 NIF障害 NIFを交換する。
In overrun オーバーラン回数 NIF障害 NIFを交換する。
In frame alignment 正しいフレーム長ではなく,かつFCSチェックで検出された回数※2 NIF障害 NIFを交換する。
In monitor time out 受信監視タイマタイムアウト 回線障害 ループコネクタループバックテストの場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
In line error 受信回線障害発生回数 回線障害 ループコネクタループバックテストの場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
H/W error H/W障害発生の有無
None:なし
occurred:あり
NIF障害 NIFを交換する。

注※1 インタフェースタイプが不明です。


注※2 フレーム長とはMACヘッダからFCSまでを示します。フレームフォーマットは「解説書 Vol.1 4.3 MACおよびLLC副層制御」を参照してください。

[実行例] 10GBASE-R,10GBASE-Wでの回線テスト

NIF番号1,Line番号2に,テストパターンがオール0xffでデータ長が100オクテットのフレームを5秒間隔で送信するモジュール内部ループバックテストを開始します。イーサネットボード(10GBASE-R)での回線テスト実行結果画面を次の図に示します。

図17-18 回線テスト(10GBASE-R)実行結果画面

>test interfaces nif 1 line 2 internal interval 5 pattern 1 length 100
>no test interfaces nif 1 line 2
2003/02/23 12:32:00
Interface type             :10GBASE-LR
Test count                 :60
Send-OK                    :60              Send-NG                :0
Receive-OK                 :60              Receive-NG             :0
Data compare error         :0               Out underrun           :0
Out buffer hunt error      :0               Out line error         :0
In CRC error               :0               In frame alignment     :0
In overrun                 :0               In monitor time out    :0
In line error              :0               H/W error              :none
>

[表示説明]

次の表に回線テスト(10GBASE-R,10GBASE-W)実行結果の表示内容を示します。

表17-40 回線テスト(10GBASE-R,10GBASE-W)実行結果の表示内容

表示項目 意味 推定原因 対策
<YYYY>/<MM>/<DD> <hh>:<mm>:<ss> コマンド受け付け日時
<YYYY>=年,<MM>=月,<DD>=日
<hh>=時,<mm>=分,<ss>=秒
Interface type インタフェースタイプ(10GBASE-SR/10GBASE-LR/10GBASE-ER/10GBASE-ZR/10GBASE-LW/10GBASE-EW/----※1
Test count テスト回数
Send-OK 正常送信回数
Send-NG 異常送信回数 アンダーラン回数,回線障害によるフレーム廃棄回数の和 ループコネクタループバックテストで,アンダーラン回数が加算されていない場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
Receive-OK 正常受信回数
Receive-NG 異常受信回数 データ照合エラーと受信監視タイマタイムアウトの和 0でない場合は再度回線テストを実行し,本項目を確認してください。再度確認し,0でない場合はData compare error以降の各項目参照。
Data compare error データ照合エラー(データ受信時の送信データとのコンペアチェックで一致しなかったフレーム数) NIF障害 NIFを交換する。
Out underrun アンダーラン回数 NIF障害 NIFを交換する。
Out buffer hunt error 送信バッファ獲得失敗 同一PRU上の他の回線で輻輳が発生 同一PRU上の他の回線上の輻輳を解消してから再実行する。
Out line error 送信回線障害発生回数 NIF障害 NIFを交換する。
In CRC error 正しいフレーム長で,かつFCSチェックで検出された回数※2 NIF障害 NIFを交換する。
In overrun オーバーラン回数 NIF障害 NIFを交換する。
In frame alignment 正しいフレーム長ではなく,かつFCSチェックで検出された回数※2 NIF障害 NIFを交換する。
In monitor time out 受信監視タイマタイムアウト 回線障害 ループコネクタループバックテストの場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
In line error 受信回線障害発生回数 回線障害 ループコネクタループバックテストの場合,インタフェースにループバックコネクタが正しくささっているか確認する。
H/W error H/W障害発生の有無
None:なし
occurred:あり
NIF障害 NIFを交換する。

注※1 インタフェースタイプが不明です。


注※2 フレーム長とはMACヘッダからFCSまでを示します。フレームフォーマットは「解説書 Vol.1 4.3 MACおよびLLC副層制御」を参照してください。

[ユーザ通信への影響]

あり

[応答メッセージ]

表17-41 no test interfacesコマンドのメッセージ一覧

メッセージ 内容・対策
Can't execute this command in standby BCU. このコマンドは待機系BCU上では実行できません。
Illegal NIF -- <NIF No.>. NIF番号が範囲外です。<NIF No.> NIF番号
Illegal Line -- <Line No.>. Line番号が範囲外です。<Line No.> Line番号
Test not executing. 回線テストは実行されていません。
Not operational NIF <NIF No.>. 指定NIFは運用状態ではありません。<NIF No.> NIF番号
Disconnected NIF <NIF No.>. 指定NIFは実装されていません。<NIF No.> NIF番号
Disconnected or no configuration Line <Line No.>. 指定Lineは未実装か未設定です。<Line No.> Line番号
Not operational Line <Line No.>. 指定Lineは運用状態ではありません。<Line No.> Line番号
Socket open error. ソケット生成に失敗しました。
Can't execute. コマンドを実行できません。

[注意事項]

  1. ループコネクタの抜き差しは回線の閉塞中に行ってください。
  2. 回線テストストップ時,タイミングによって送信したテストフレームの受信待ち状態で中断し,テスト結果を表示するため,Receive-OKとReceive-NGの合計値がSend-OKの回数より1回少なくなることがあります。
  3. In monitor time outがカウントされていた場合は下記コマンドを実行して,Priority(Queue)=1の情報を確認してください。
     show qos queueing cp from-nif
     show qos queueing nif <NIF No.> to-pru inbound
     show qos queueing nif <NIF No.> to-cp
    また,NIF種別がNE1GSHP-8Sの場合には,下記コマンドも実行してください。
     show qos queueing nif <NIF No.> from-csw
    Priority(Queue)=1において,
     Maximum_Qlenの値 > Limit_Qlenの値−10
    となっているコマンドが一つでもある場合は,正しくテストできていない可能性があるので,clear qos queueing コマンドで統計情報をクリアしてから再度回線テストを実行してください。
     Maximum_Qlenの値 ≦ Limit_Qlenの値−10
    となっている場合は回線テストで問題が発生している可能性があるので表17-38 回線テスト(10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T)実行結果の表示内容表17-40 回線テスト(10GBASE-R,10GBASE-W)実行結果の表示内容に従って対処してください。
    また,NIF種別がNE1G-48Tの場合には,下記コマンドを実行して,discard_pktが0となっていることを確認してください。
     show qos queueing nif <NIF No.> line <Line No.> common
    discard_pktが0以外となっていた場合は,正しくテストできていない可能性があるので,clear qos queueing コマンドで統計情報をクリアしてから再度回線テストを実行してください。
    なお,show qos queueingコマンドについては,「運用コマンドレファレンス Vol.2 show qos queueing」を参照してください。clear qos queueingコマンドについては,「運用コマンドレファレンス Vol.2 clear qos queueing」を参照してください。

[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

Copyright (c) 2005, 2011, ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.