解説書 Vol.1
- <この項の構成>
- (1) LDP
- (2) スタティックLSP
(1) LDP
MPLS網内のトポロジの変化によって,該当するFECに対する代替経路がルーティングプロトコルによって決定された時点で,経路の変更を検出したLSRは,新しくnext hopからのラベルを使用してLSPを変更します。そのとき,経路変更前に他LSRへ配布していた該当するFECについてのラベルはそのまま新しいnext hopへのLSPに再利用し,配布するラベルは変更しません。本装置は再利用によってLSP全体に影響を与えないで影響範囲を最小限に抑えてLSP切り替え処理をしています。これをLocal Repairといいます。該当するLSR周辺のIPルーティング経路が安定したあとに再計算を開始する必要がありますが,LDPではラベル配布が経路計算より密接に連携しているため,待ち時間は5秒としています。
(2) スタティックLSP
スタティックLSPでは,LSPの出力回線に指定されている回線に障害を検出した際に,Local Repair機能が動作し,予備LSPへ切り替えます。回線の障害を検出後,自動的に予備LSPへ切り替えるため,通信断時間を最小限に抑えることができます。Local Repair機能は,回線障害を検出したLSRだけで障害復旧動作が動作します。
図17-5 IngressでのLocal Repair
図17-6 CoreでのLocal Repair
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