解説書 Vol.1

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16.2.3 Querierの決定

MLDルータはQuerierかNon-Querierのどちらか一方の役割を果たします。同一ネットワーク上に複数のルータが存在する場合,そのうちの一つが定期的なMulticast Listener Queryメッセージを送信するQuerierになります。

Querierを決定するには,同一ネットワーク上に存在するMLDルータから受信したMulticast Listener Queryの送信元IPv6リンクローカルアドレスと自インタフェースのIPv6リンクローカルアドレスを比較します。自インタフェースの方が小さければQuerierとして動作します。自インタフェースの方が大きければNon-Querierとなり,Multicast Listener Queryは送信しません。

この動作によって同一ネットワーク上にはQuerierは一つだけ存在することになります。QuerierとNon-Querierの決定を次の図に示します。

図16-4 QuerierとNon-Querierの決定

[図データ]

Querierになった場合,送信元IPv6アドレスが自インタフェースより小さいMulticast Listener Queryを受信するまでQuerierとして動作して,Multicast Listener Queryを定期的(デフォルト値 125秒)に送信します。Non-QuerierがQuerierとして動作するのは次に示す場合です。

インタフェースに定義されたIPv6リンクローカルアドレス以外のアドレスは,Querierの決定には影響しません。

MLDv2ルータはMLDv1ルータと同じ方法でQuerierを決定します。

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