運用ガイド

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9.4.2 ボードの増設(電源ONしたまま)

ここでは本装置のBCUを1枚追加して二重化運用に変更したい場合や,接続回線数増加に伴うPRUまたはPRU内蔵型高密度ポートNIF,NIFの増設を行うときの手順を記載しています。増設対象となるボードに応じて,次に記載してある説明を参照してください。なお,各ボードの搭載位置に関する説明およびLEDに関する説明は「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。

<この項の構成>
(1) 運用中なので電源ONしたまま,待機系用のBCUを増設したい【AX7800R】
(2) 運用中なので電源ONしたまま,PRUボードを増設したい
(3) 運用中なので電源ONしたまま,PRU内蔵型高密度ポートNIFボードを増設したい
(4) 運用中なので電源ONしたまま,NIFボードを増設したい

(1) 運用中なので電源ONしたまま,待機系用のBCUを増設したい【AX7800R】

ここでは,今まで一重化で運用していた装置にBCUを1枚追加して二重化運用に変更する手順を記載しています。障害などによりBCUを交換する手順に関しては,「9.4.1 ボードの取り外し(電源ONしたまま) (1) 運用中なので電源ONしたまま,待機系BCUを取り外したい【AX7800R】」を参照してください。

電源ONしたまま待機系用のBCUを増設する概略手順を次の図に示します。

図9-27 待機系BCU増設手順

[図データ]

次に各手順の詳細説明を記載します。

(手順1)新規待機系BCUの取り付け
9.3.1 障害が発生したボードの交換(電源ONしたまま) (1) 運用中なので電源ONしたまま,待機系BCUを交換したい【AX7800R】 (手順3)待機系BCUの取り付け」を参照してください。

〔注意事項〕
感電する恐れがあります。電源をONしたままでのボードの取り外し/取り付け作業は,教育を受けた技術者または保守員にご依頼ください。

(手順2)待機系BCUの運用開始
一重化で運用していた装置に待機系BCUを取り付けただけでは,待機系BCUは運用状態(正常な二重化運用)になりません。(手順1)終了後,運用系BCUに接続した運用端末から,次に示す待機系BCUを運用状態にするfree standbyコマンドの実行が必要です。
 
> free standby[Enter]
 
システム操作パネルから運用開始させることもできます。この場合,次のとおり操作してください。
 
<Main Menu>→”Action”⇒<ACTION>→”FREE”⇒”standby”を選択
 
次に,運用系BCUに接続した運用端末から,装置管理者モードに移行したあと,次のコマンドを実行してください。
 
# set mode auto_duplex [Enter] または
# set mode duplex [Enter]
 
本コマンド実行後,装置が正常な二重化運用を実施しているかどうかを確認するため,show systemコマンドを実行して,運用モードが「Duplex Mode」(二重化)となっていることを確認してください。
show systemコマンドの実行結果を次の図に示します。

図9-28 show systemコマンド実行結果

[図データ]

〔増設後の注意事項〕
スロット0,スロット1両方のMCスロットにMCを実装している場合,BCU増設後の初期状態ではスロット0のMCを優先して起動するように設定されています。このため,待機系BCUのスロット1のMCを優先して起動する運用を行いたい場合は,運用系BCUに接続した運用端末から,装置管理者モードに移行したあと,次に示すset modeコマンドにより,優先MCスロットの設定を行ってください。
 
# set mode standby slot1 reload [Enter]
 
待機系BCU起動時の優先MCスロットの設定後,運用系BCUに接続した運用端末から,次に示すreloadコマンドにより,待機系BCUを再起動してください。なお,本コマンドは,装置管理者モードでなくても実行できます。
 
> reload dump-image -f standby [Enter]
 
待機系BCU再起動後,運用系BCUに接続した運用端末から,次に示すshow systemコマンドを実行し,運用モードが「Duplex Mode」(二重化)となっていること,および待機系BCUの運用状態が「Standby」になっていることを確認してください。show systemコマンドの実行結果は,「図9-28 show systemコマンド実行結果」を参照してください。
 
> show system[Enter]
 

(2) 運用中なので電源ONしたまま,PRUボードを増設したい

電源ONしたままPRUボードを増設する概略手順を次の図に示します。

図9-29 PRUボード増設手順

[図データ]

次に各手順の詳細説明を記載します。

(手順1)PRUボードの挿入
空きスロットにPRUボードを挿入します。挿入方法については,「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。

〔注意事項〕
感電する恐れがあります。電源をONしたままでのボードの取り外し/取り付け作業は,教育を受けた技術者または保守員にご依頼ください。

(手順2)NIFボードの挿入
必要であれば,NIFボードを挿入します。挿入方法については,「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。
挿入するNIFが以下の場合,NIF挿入前にインタフェースモードを8kインタフェースモードに設定してください。詳細については「5.4.1 NE1G-48Tの実装手順」を参照してください。
  • NE1G-48T

〔注意事項〕
感電する恐れがあります。電源をONしたままでのボードの取り外し/取り付け作業は,教育を受けた技術者または保守員にご依頼ください。

(手順3)PRUボードの運用開始
増設したPRUボードの運用を開始します。次に示すfree pruコマンドを運用端末から実行します。このとき,配下にあるNIFボードも運用開始されます。
 
free pru <PRU No.>[Enter]   ( PRU No.:対象となるPRU番号)
 
システム操作パネルから運用開始させることもできます。この場合,次のとおり操作してください。
 
<Main Menu>→”Action”⇒<ACTION>→”FREE”⇒”PRUx” (x : 対象となるPRU番号)を選択

(手順4)コンフィグレーションの設定
必要であれば,コンフィグレーションの設定を行います。コンフィグレーションの設定方法については,「コンフィグレーションガイド」を参照してください。

(3) 運用中なので電源ONしたまま,PRU内蔵型高密度ポートNIFボードを増設したい

電源ONしたままPRU内蔵型高密度ポートNIFボードを増設する概略手順を次の図に示します。

図9-30 PRU内蔵型高密度ポートNIFボード増設手順

[図データ]

(手順1)PRU内蔵型高密度ポートNIFボードの挿入
空きスロットにPRU内蔵型高密度ポートNIFボードを挿入します。挿入方法については,「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。

〔注意事項〕
感電する恐れがあります。電源をONしたままでのボードの取り外し/取り付け作業は,教育を受けた技術者または保守員にご依頼ください。

(手順2)PRU内蔵型高密度ポートNIFボードの運用開始
増設したPRU内蔵型高密度ポートNIFボードの運用を開始します。次に示すfree pruコマンドを運用端末から実行します。このとき,配下にあるNIFボードも運用開始されます。
 
free pru <PRU No.>[Enter]   ( PRU No.:対象となるPRU番号)
 
システム操作パネルから運用開始させることもできます。この場合,次のとおり操作してください。
 
<Main Menu>→”Action”⇒<ACTION>→”FREE”⇒”PRUx” (x : 対象となるPRU番号)を選択

(手順3)コンフィグレーションの設定
必要であれば,回線,物理ポートなどのコンフィグレーションを設定します。コンフィグレーションの設定方法については,「コンフィグレーションガイド」を参照してください。

(4) 運用中なので電源ONしたまま,NIFボードを増設したい

電源ONしたままNIFボードを増設する概略手順を次の図に示します。なお,PRU内蔵型高密度ポートNIFの場合は以下の手順を実行しても,増設できません。増設方法については,「(3) 運用中なので電源ONしたまま,PRU内蔵型高密度ポートNIFボードを増設したい」を参照してください。

図9-31 NIFボード増設手順

[図データ]

次に各手順の詳細説明を記載します。

(手順1)NIFボードの挿入
挿入するNIFが以下の場合,NIFを挿入する前にインタフェースモードを8kインタフェースモードに設定してください。詳細については,「5.4.1 NE1G-48Tの実装手順」を参照してください。
NIFの空きスロットにNIFボードを挿入します。挿入方法については,「ハードウェア取扱説明書」を参照してください。
  • NE1G-48T

〔注意事項〕
感電する恐れがあります。電源をONしたままでのボードの取り外し/取り付け作業は,教育を受けた技術者または保守員にご依頼ください。

(手順2)NIFボードの運用開始
挿入したNIFボードを運用状態にします。NIFボードが接続されているPRUボードが運用状態の場合,次に示すfree nifコマンドを運用端末から実行します。
 
free nif <NIF No.>[Enter]   ( NIF No.:対象となるNIF番号)
 
システム操作パネルから運用開始させることもできます。この場合,次のとおり操作してください。
 
<Main Menu>→”Action”⇒<ACTION>→”FREE”⇒”NIFxx” (xx : 対象となるNIF番号)を選択
 
PRUボードが停止状態の場合,次に示すfree pruコマンドを運用端末から実行します。PRUの運用開始と共に,NIFボードは運用開始されます。
 
free pru <PRU No.>[Enter]   ( PRU No.:対象となるPRU番号)
 
システム操作パネルから運用開始させることもできます。この場合,次のとおり操作してください。
 
<Main Menu>→”Action”⇒<ACTION>→”FREE”⇒”PRUx” (x : 対象となるPRU番号)を選択

(手順3)コンフィグレーションの設定
必要であれば,回線,物理ポートなどのコンフィグレーションを設定します。コンフィグレーションの設定方法については,「コンフィグレーションガイド」を参照してください。

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