コンフィグレーションガイド
- <この項の構成>
- (1) 設定内容の概要
- (2) 構成図と設定条件
- (3) コンフィグレーション例
(1) 設定内容の概要
QoSのコンフィグレーションコマンドを使用してDiff-servのEFサービスに相当するネットワーク構成の例を示します(本装置A側から本装置B方向へ流れるトラフィックに対する例)。
バウンダリノード(Boundaryノード)が送信元IPアドレスに基づきトラフィックを検出します。検出した各トラフィックに適切なDSCP値を与えて,優先度が高いトラフィックから先に転送します。
(2) 構成図と設定条件
- [構成図]
図15-11 構成図
- [設定条件]
- <本装置A>
- パケット受信時に送信元IPアドレスによりフローを検出し,DSCP値を決定します。
表15-26 本装置Aの設定条件
インタ
フェース名inbound
/outbound送信元
IPアドレスDSCP
書換え値契約帯域 違反時 出力優先度 キューイング優先度 routerA1 inbound 128.0.1.10/16 46 30M フレーム廃棄 6 1 その他 0 − − 1 4 routerA2 inbound すべて 0 − − 1 4 - パケット送信時にDSCP値によりフローを検出し,出力優先度,キューイング優先度を決定します。
- <本装置B>
- パケット受信時にDSCP値によりEFの推奨値に従い,出力優先度,キューイング優先度を決定します。
表15-27 本装置Bの設定条件
インタフェース名 inbound/outbound DSCP値 出力優先度 キューイング優先度 routerB1 inbound 46 6 1 0 1 4
(3) コンフィグレーション例
- 本装置Aの設定
- [コマンドによる設定]
1 (config)# flow qos routerA1 in [flow qos routerA1 in] 2 (config)# list 10 ip 128.0.1.10 any action replace_dscp 46 priority 6 discard 1 max_rate 30000 [flow qos routerA1 in] 3 (config)# list 20 ip any any action replace_dscp 0 priority 1 discard 4 [flow qos routerA1 in] 4 (config)# exit 5 (config)# flow qos routerA2 in [flow qos routerA2 in] 6 (config)# list 10 ip any any action replace_dscp 0 priority 1 discard 4 [flow qos routerA2 in] 7 (config)# exit 8 (config)# flow yes表15-28 本装置Aのコンフィグレーション解説
解説番号 解説 1 インタフェース名称routerA1のinbound(受信側)にQoSフロー情報を設定します。
flow qos inモードに移行します。2 128.0.1.10のIPアドレスを送信元とするパケットのDSCP書き換え値=46に設定しつつ(EFサービスのMF ClassifierとMarkerとして定義します),契約帯域=30M,出力優先度=6,キューイング優先度=1によりQoS制御をします(BA Classifierとして定義します)。 3 リストに当てはまらなかったすべてのパケットをDSCP書き換え値=0に設定しつつ(MF ClassifierとMarkerとして定義します),出力優先度=1,キューイング優先度=4によりQoS制御をします(BA Classifierとして定義します)。 4 flow qos inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 5 インタフェース名称routerA2のinbound(受信側)にQoSフロー情報を設定します。
flow qos inモードに移行します。6 受信するすべてのパケットをDSCP書き換え値=0に設定しつつ(MF ClassifierとMarkerとして定義します),出力優先度=1,キューイング優先度=4によりQoS制御をします(BA Classifierとして定義します)。 7 flow qos inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 8 フロー制御機能を使用する設定にします。
- [コンフィグレーションの表示]
flow yes flow qos routerA1 in list 10 ip 128.0.1.10 any action replace_dscp 46 priority 6 discard 1 max_rate 30000 list 20 ip any any action replace_dscp 0 priority 1 discard 4 flow qos routerA2 in list 10 ip any any action replace_dscp 0 priority 1 discard 4
- 本装置Bの設定
- [コマンドによる設定]
1 (config)# flow qos routerB1 in [flow qos routerB1 in] 2 (config)# list 1 ip any any dscp 46 action priority 6 discard 1 [flow qos routerB1 in] 3 (config)# list 2 ip any any dscp 0 action priority 1 discard 4 [flow qos routerB1 in] 4 (config)# exit 5 (config)# flow yes表15-29 本装置Bのコンフィグレーション解説
解説番号 解説 1 インタフェース名称routerB1のinbound(受信側)にQoSフロー情報を設定します。
flow qos inモードに移行します。2 DSCP値=46のパケットを出力優先度=6,キューイング優先度=1によりQoS制御をします(EFサービスのMF ClassifierとBA Classifierとして定義します)。 3 DSCP値=0のパケットを出力優先度=1,キューイング優先度=4によりQoS制御をします(BA Classifierとして定義します)。 4 flow qos inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。 5 フロー制御機能を使用する設定にします。
- [コンフィグレーションの表示]
flow yes flow qos routerB1 in list 1 ip any any dscp 46 action priority 6 discard 1 list 2 ip any any dscp 0 action priority 1 discard 4
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