コンフィグレーションガイド

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8.3.1 ポリシールーティングによるネットワーク負荷分散

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成図と設定条件
(3) コンフィグレーション例

(1) 設定内容の概要

ポリシールーティング機能を使い,ネットワーク負荷を分散させるときの例を示します。

  1. ネットワークAから送信されたネットワークC宛パケットは,ネットワークXを経由し中継します。
    ネットワークXがダウンしているとき,ネットワークYを経由し中継します。
  2. ネットワークBから送信されたネットワークC宛パケットは,ネットワークYを経由し中継します。
    ネットワークYがダウンしているとき,ネットワークXを経由し中継します。

(2) 構成図と設定条件

[構成図]

図8-11 構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. ポリシールーティングリスト情報の設定条件
    ポリシールーティングリスト情報1:本装置のインタフェースDepartment2から128.1.3.2宛へ送信する転送経路を設定します。
    ポリシールーティングリスト情報2:本装置のインタフェースDepartment3から128.1.4.2宛へ送信する転送経路を設定します。
  2. ポリシールーティンググループ情報の設定条件
    ポリシールーティンググループ情報1:ネットワークAからのネットワークC宛パケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
    ポリシールーティンググループ情報2:ネットワークBからのネットワークC宛パケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
  3. filterフロー条件
    インタフェース名Department1の受信側(Inbound)に次の条件を設定します。
    ・送信元IPアドレスがネットワークA,宛先IPアドレスがネットワークCのパケットは,ポリシールーティンググループ情報1を使用して中継します。
    ・送信元IPアドレスがネットワークB,宛先IPアドレスがネットワークCのパケットは,ポリシールーティンググループ情報2を使用して中継します。

(3) コンフィグレーション例

[コマンドによる設定]

<本装置>
 1    (config)# policy-list 1 Department2 128.1.3.2
 2    (config)# policy-list 2 Department3 128.1.4.2
 3    (config)# policy-group Route1 1
 4    (config)# policy-group Route1 2
 5    (config)# policy-group Route2 2
 6    (config)# policy-group Route2 1
 7    (config)# flow filter Department1 in
      [flow filter Department1 in]
 8    (config)# list 1 ip 128.1.1.0/24 128.1.5.0/24 action policy_group
                Route1
      [flow filter Department1 in]
 9    (config)# list 2 ip 128.1.2.0/24 128.1.5.0/24 action policy_group
                Route2
      [flow filter Department1 in]
10    (config)# exit
11    (config)# flow yes

表8-12 本装置のコンフィグレーション解説

解説番号 解説
1 インタフェース名Department2からルータ(128.1.3.2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。
2 インタフェース名Department3からルータ(128.1.4.2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。
3 ポリシールーティンググループ名Route1に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
4 ポリシールーティンググループ名Route1に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
5 ポリシールーティンググループ名Route2に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
6 ポリシールーティンググループ名Route2に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
7 インタフェース名Department1のInbound(受信側)にfilterフロー情報を設定します。
flow filter inモードに移行します。
8 リスト番号1に128.1.1.0/24のIPアドレスを送信元とし,128.1.5.0/24のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号3,4で設定したRoute1を使いポリシールーティング転送する設定を行います。
9 リスト番号2に128.1.2.0/24のIPアドレスを送信元とし,128.1.5.0/24のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号5,6で設定したRoute2を使いポリシールーティング転送する設定を行います。
10 flow filter inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。
11 フロー制御機能を使用する設定にします。

[コンフィグレーションの表示]

<本装置>
policy-list 1 Department2 128.1.3.2
policy-list 2 Department3 128.1.4.2
policy-group Route1 1
policy-group Route1 2
policy-group Route2 2
policy-group Route2 1
!
flow yes
flow filter Department1 in
  list 1 ip 128.1.1.0/24 128.1.5.0/24 action policy_group Route1
  list 2 ip 128.1.2.0/24 128.1.5.0/24 action policy_group Route2

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