解説書 Vol.1
L2-VPNの接続形態にはPoint to Point接続とMulti Point接続の2種類があります。
- <この項の構成>
- (1) Point to Point接続
- (2) Multi Point接続
Point to Point接続は,二つのカスタマサイトを1対1で接続するものです。そのため,カスタマサイトから見るとMPLS網は仮想回線とみなすことができます。
Point to Point接続の代表的な実現方式にMartini方式があります。また,アクセス回線にイーサネットを使用するMartini方式をEoMPLS(Ethernet over MPLS)と呼びます。Point to Point接続の概要を次の図に示します。
図19-1 Point to Point接続の概要
Multi Point接続は,二つ以上のカスタマサイトを相互に接続するもので,VPLS(Virtual Private LAN Service)とも呼ばれます。カスタマサイトから見ると,MPLS網は巨大なLANスイッチとみなすことができます。そのため,各エッジルータはカスタマサイト内装置(PCやWSなど)のMACアドレスを学習する必要があります。現在,IETFではこの接続を実現するために,LDPを拡張する方式やBGPを拡張する方式など,複数の方式の標準化を進めています。三つのカスタマサイトから成るMulti Point接続の概要を次の図に示します。
図19-2 Multi Point接続の概要
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