解説書 Vol.1
RA(Router Advertisement)は,ルータが端末群にIPv6アドレス生成に必要な情報やデフォルトルートを配布する機能であり,DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)でのアドレス設定やデフォルトルート配布の機能に相当します。
- DHCP方式
サーバで管理される複数のアドレスのどれかを割り当ててもらう方式です。
DHCPではルータとは別にDHCPサーバを設置する必要があります。また,アドレスを要求する端末がDHCPサーバに対してアドレスを要求し,DHCPサーバからアドレスそのものを配布します。
- RA方式
ルータから通知されるプレフィックスと端末自身が生成したアドレスの後半を組み合わせて,インタフェースのアドレスを決定する方式です。
RAではルータがアドレスのプレフィックス部だけを一定間隔で配布し,各端末が固有のインタフェースID部と受信したRA内のプレフィックス情報から端末でアドレスを生成します。こうした特徴によって,RAはサーバレスで端末数に依存しない簡便なPlug & Playを実現します。なお,RAによるアドレス自動設定はルータ以外の端末だけで設定でき,ルータはRAを受信してもアドレスを自動設定しません。
DHCP方式のアドレス設定を「図13-36 DHCP方式のアドレス設定」に,RA方式のアドレス設定を「図13-37 RA方式のアドレス設定」に示します。
- <この節の構成>
- 13.12.1 RAによるアドレス情報配布
- 13.12.2 RA情報変更時の例
- 13.12.3 RAの送信間隔
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