解説書 Vol.1
DHCPサーバ機能使用時の注意事項について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 配布プレフィックスの使用状況の確認
- (2) DUID(DHCP Unique Identifier)について
- (3) BCU二重化時の系切替やサービス中の本装置再起動時の動作
- (4) 配布プレフィックスに対する経路自動設定機能使用時の注意
- (5) IPv6 DHCPサーバとIPv6 PIMを同一インタフェースで使用する場合の注意事項
本装置で配布できるプレフィックス総数は8,192個です。配布していないプレフィックス個数は,運用コマンドのshow ipv6 dhcp server statisticsコマンドの実行結果「prefix pools」で確認できます。また,実際に配布されたプレフィックスは,show ipv6 dhcp bindingコマンドで確認できます。
(2) DUID(DHCP Unique Identifier)について
本装置はDHCPで装置を区別するために使用するように規定されるDUIDをDHCP機能が初めて導入されたときに生成します。生成したDUIDは,プライマリMC中に静的に保存され,以後,運用コマンドからDUIDの保存ファイルを削除するまで同じ値が使用されます。また,erase ipv6-dhcp server duidコマンドでDUIDを削除した場合,show ipv6 dhcp server statisticsコマンドで表示されるServer DUIDの値は,DUIDを再生成するまで,削除する以前の値が表示されます。DUIDの保存先や確認方法については,「運用ガイド 6.6.8 IPv6 DHCPサーバ機能を確認する」を参照してください。
(3) BCU二重化時の系切替やサービス中の本装置再起動時の動作
本装置では,次に示す事象が発生した場合に制限事項があります。各状態の情報の保有性を次の表に示します。
表13-27 各状態の情報の保有性
プレフィックスに関する保有情報 サーバ機能再起動 本装置
再起動BCU二重化時
の系切替【AX7800R】コマンド投入 サーバ障害 クライアントへの経路情報 ○ △ × △ クライアントへの配布情報 ○ △ × △
- (凡例) ○:保証される ×:削除される
- △:保証される。ただし,AX7800Rの場合,一部BCU切り替え直前に配布したものについては保証されません。また,AX7800RおよびAX7700R共に,サーバ障害時についても保証されません。
(4) 配布プレフィックスに対する経路自動設定機能使用時の注意
本装置では,クライアントに経路情報の広告機能がない場合など,特定条件下で経路情報の広告機能を使用せずに自動で経路情報を設定する機能がありますが,マルチパスや動的に経路が変更されるようなケースでは経路情報の広告機能を使用してください。
また,クライアントと本装置の間にほかの装置が存在する場合も,その装置に対する経路情報の広告は行われないため,経路情報の広告機能を使用してください。
(5) IPv6 DHCPサーバとIPv6 PIMを同一インタフェースで使用する場合の注意事項
IPv6 PIMを有効にしたインタフェースでIPv6 DHCPサーバを使用する場合,IPv6 DHCPリレーからのDHCP制御パケットは,全サーバ宛てマルチキャスト(FF05::1:3)ではなく,本装置のグローバルユニキャストアドレス宛てに送信してください。
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