解説書 Vol.1
- <この項の構成>
- (1) リンクアグリゲーションが不可能な構成
- (2) リンクアグリゲーションの構成手順
- (3) リンクアグリゲーション構成変更の手順
- (4) BCU過負荷時
- (5) Staticモードの離脱ポート数制限機能
- (6) 異速度混在モードでのフレーム送信時のポート振り分けについて
- (7) Staticモードのスタンバイリンク機能
- (8) BCU二重化構成での注意事項【AX7800R】
- (9) リンクアグリゲーショングループのMACアドレス設定とIPv6リンクローカルアドレスに関する注意事項【AX7800R】
リンクアグリゲーション構成時には,隣接装置間での設定条件が一致している必要があります。リンクアグリゲーションを構成する装置間は直接接続する必要があります。リンクアグリゲーションが不可能な構成例を次に示します。
リンクアグリゲーション構成時には,隣接装置間での設定条件が一致している必要があります。また,「(1) リンクアグリゲーションが不可能な構成」のような構成になっていないことを確認したあとに回線の接続をしてください。
リンクアグリゲーショングループから回線を削除する際は,以下のどれかを実施して該当回線が非運用状態であることを確認してから,コンフィグレーションを変更してください。
- コンフィグレーションで当該回線をdisableにする
- 運用コマンドで当該回線を閉塞(close)する
- 当該ポートのケーブルを抜く
LACPリンクアグリゲーションモード使用時にBCUが過負荷な状態となった場合,本装置が送受信するLACPDUの廃棄または処理遅延が発生し,タイムアウトのメッセージ出力,一時的な通信断となる場合があります。過負荷状態が頻発する場合は,LACPDUの送信間隔を長くするか,スタティックリンクアグリゲーションを使用してください。
Staticモードでは,コンフィグレーションコマンドlink-aggregationのmax-detach-portサブコマンドの指定内容にかかわらず,離脱ポート数制限定義は無効となります。
(6) 異速度混在モードでのフレーム送信時のポート振り分けについて
フレーム送信時のポート振り分けには回線速度の情報は反映しません。例えば,異速度混在モードで1Gbit/sの回線と10Gbit/sの回線を使用していても,その回線速度の差はフレーム振り分けには反映しません。
スタンバイリンクとして選択したポートに対して,test interfacesコマンドで回線テストを実施する場合,以下の注意事項があります。
- (a) 当該リンクアグリゲーショングループでは回線テストが終了するまで,運用中のポートに障害が発生した場合でもスタンバイリンクが運用状態に切り替わりません。
- (b) 回線テストを実行中に下記コンフィグレーション変更を実施した場合,回線テスト終了後,ポートが閉塞状態のままとなります。ポートを運用状態に戻す場合はfreeコマンドを使用してください。
- コンフィグレーションコマンドdelete link-aggregation <LA ID>で回線テスト実行中の回線を含むリンクアグリゲーショングループを削除した場合
- コンフィグレーションコマンドのdelete aggregated-port <Port list>サブコマンドで回線テストを実施しているポートをリンクアグリゲーショングループから削除した場合
- コンフィグレーションコマンドのmode lacpサブコマンドでリンクアグリゲーショングループのモードをLACPに設定した場合
(8) BCU二重化構成での注意事項【AX7800R】
リンクアグリゲーションを使用する場合,インタフェースのMACアドレスは本装置のMACアドレスを使用します。BCU二重化構成での運用時は,本装置のMACアドレスを運用系,待機系で一致させるためにコンフィグレーションコマンドlocal-mac-addressを設定してください。
(9) リンクアグリゲーショングループのMACアドレス設定とIPv6リンクローカルアドレスに関する注意事項【AX7800R】
リンクアグリゲーションインタフェースに付与するIPv6リンクローカルアドレスを自動生成している場合,IPv6リンクローカルアドレスは装置MACアドレスを基にして生成されます。このため,装置MACアドレスをコンフィグレーションで変更するとIPv6リンクローカルアドレスが変更になり,一時的に通信断が発生します。
このような構成で装置MACアドレスを設定する場合は,通信断の影響が少ないタイミングを考慮して設定してください。
- 装置MACアドレスのコンフィグレーションコマンド
- local-mac-address
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