コンフィグレーションガイド Vol.2

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27.1.9 CFM使用時の注意事項

<この項の構成>
(1) CFMを動作させない装置について
(2) 他機能との共存について
(3) CFM PDUのバースト受信について
(4) 同一ドメインで同一プライマリVLANを設定しているMAでのMEP設定について
(5) Linktraceでのルート情報の収集について
(6) Up MEPおよびMIPでCFMが動作しないタイミング
(7) ブロック状態のポートでMIPがLoopback,Linktraceに応答しない場合について
(8) 冗長構成でのCCの動作について
(9) 二重化構成でCFMを使用する場合について

(1) CFMを動作させない装置について

CFMを適用する際,ドメイン内の全装置でCFMを動作させる必要はありませんが,CFMを動作させない装置ではCFM PDUを透過させる必要があります。

本装置を除き,CFMを動作させない装置は,次の表に示すフレームを透過するように設定してください。

表27-13 透過させるフレーム

フレーム種別 宛先MACアドレス
マルチキャスト 0180.c200.0030〜0180.c200.003f

本装置は,CFMが動作していない場合はすべてのCFM PDUを透過します。

(2) 他機能との共存について

次に示すポートでは同時に使用できません。

(3) CFM PDUのバースト受信について

CCで常時監視するリモートMEP数が1024以上あると,リモートMEPからのCFM PDU送信タイミングが偶然一致した場合に,本装置でCFM PDUをバースト受信することがあります。その場合,本装置でCFM PDUを廃棄することがあり,障害を誤検出するおそれがあります。

本現象が頻発する場合は,各装置でのCFM PDUの送信タイミングが重ならないように調整してください。

(4) 同一ドメインで同一プライマリVLANを設定しているMAでのMEP設定について

同一ドメインで同一プライマリVLANを設定しているMA(同一MAも含む)で,同一ポートに対して2個以上のMEPを設定できません。設定した場合は,該当するMEPでCFMが正常に動作しません。

(5) Linktraceでのルート情報の収集について

Linktraceではリンクトレースメッセージの転送先ポートは,MIP CCMデータベースまたはMACアドレステーブルを参照して決定します。そのため,リンクアップ時(リンクダウン後の再アップ含む)やスパニングツリーなどによる経路変更後は,CCでCCMを送受信するまで転送先ポートが決定できないため,正しいルート情報の収集ができません。

(6) Up MEPおよびMIPでCFMが動作しないタイミング

次のイベント発生後に,一度もリンクアップしていないUp MEPおよびMIPのポートではCFMの各機能が動作しません。一度リンクアップさせることで動作します。

(7) ブロック状態のポートでMIPがLoopback,Linktraceに応答しない場合について

ブロック状態のポートにMIPを設定し,該当ポートで次に示す運用をした場合,MIPはLoopback,Linktraceに応答しないことがあります。

(8) 冗長構成でのCCの動作について

スパニングツリーなどの冗長構成を組んだネットワーク上でCCを運用している場合,通信経路の切り替えが発生したときに,まれに自装置のMEPが送信したCCMを受信してErrorCCMを検出することがあります。本障害は通信経路が安定すると回復します。

(9) 二重化構成でCFMを使用する場合について

系切替時,CFMの各情報は引き継ぎません。系切替で待機系から運用系に変わった際には次の表に示す情報を初期化します。

表27-14 系切替で運用系に変わったときに初期化されるCFMの情報

系切替時に初期化する情報 初期化による影響
MEP CCMデータベース 運用コマンドshow cfm remote-mepで系切替前のリモートMEP情報が見れない。
CCを実行するまで,Linktrace,Loopbackの宛先にMEP IDを使用できない。
MIP CCMデータベース
Linktraceデータベース 運用コマンドl2tracerouteを実行するまで,運用コマンドshow cfm l2traceroute-dbでルート情報が見れない。
障害情報 運用コマンドshow cfm faultで系切替前の障害が見れない。
統計情報 運用コマンドshow cfm statisticsで系切替前の統計情報が見れない。

 

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