コンフィグレーションガイド Vol.2
- <この項の構成>
- (1) ADVERTISEMENTパケット送信間隔設定
- (2) 仮想ルータの高速切替設定
(1) ADVERTISEMENTパケット送信間隔設定
ネットワークの負荷が高く,ADVERTISEMENTパケットの損失が多いために,仮想ルータのマスタとバックアップがたびたび切り替わる場合は,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔を長くすることで,現象を軽減できることがあります。ただし,バックアップの仮想ルータは,ADVERTISEMENTパケットを3回続けて受信できないときにマスタに変わるため,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔を長くすると,マスタの仮想ルータで障害が発生した場合に,バックアップの仮想ルータがマスタに変わるまでの時間も長くなります。
また,装置に多くの仮想ルータを設定した場合,上記と同様にマスタとバックアップが切り替わることがあります。その場合は,次の表を基にADVERTISEMENTパケット送信間隔を調整してください。
表23-9 ADVERTISEMENTパケット送信間隔の設定目安値
装置当たりの仮想ルータ数※ ADVERTISEMENTパケット送信間隔 1〜64 1秒以上 65〜128 2秒以上 129〜192 3秒以上 193〜255 4秒以上 注※ グループ切替機能使用時は,プライマリ仮想ルータ数
- [設定のポイント]
- ADVERTISEMENTパケット送信間隔は,マスタおよびバックアップの仮想ルータへ同一の値を設定してください。
- [コマンドによる設定]
- (config-if)# vrrp 1 timers advertise 3
仮想ルータID1の仮想ルータのADVERTISEMENTパケット送信間隔を3(秒)に設定します。
(2) 仮想ルータの高速切替設定
本装置では,仮想ルータがdraft-ietf-vrrp-ipv6-spec-07またはdraft-ietf-vrrp-unified-spec-02に従って動作している場合,ADVERTISEMENTパケットの送信間隔をミリ秒単位で指定すると,すばやく障害を検出して,仮想ルータを切り替えられます。
装置に多くの仮想ルータを設定した場合,マスタとバックアップが切り替わることがあります。その場合は,次の表を基にADVERTISEMENTパケット送信間隔を調整してください。
表23-10 高速切替機能使用時のADVERTISEMENTパケット送信間隔の設定目安値
装置当たりの仮想ルータ数※ ADVERTISEMENTパケット送信間隔 1〜64 0.25秒以上 65〜128 0.50秒以上 129〜192 0.75秒以上 193〜255 1.00秒以上 注※ グループ切替機能使用時は,プライマリ仮想ルータ数
- [設定のポイント]
- VRRPの仮想ルータを高速切替するためには,対応したVRRP動作モードを設定して,ADVERTISEMENTパケット送信間隔をミリ秒単位で指定する必要があります。ADVERTISEMENTパケット送信間隔は,マスタおよびバックアップの仮想ルータへ同一の値を設定してください。
- [コマンドによる設定]
- (config-if)# vrrp 1 ietf-unified-spec-02-mode
仮想ルータが,draft-ietf-vrrp-unified-spec-02に従った動作になるように設定します。
- (config-if)# vrrp 1 timers advertise msec 250
仮想ルータのADVERTISEMENTパケット送信間隔を250ミリ秒に設定します。
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