コンフィグレーションガイド Vol.2
本装置はAX6700SではBCUボード,AX6600SではCSUボード,AX6300SではMSUボードを冗長構成で運用している場合,運用コマンドredundancy force-switchoverの実行,または,それぞれのボードに搭載されているACHスイッチを押すことによって運用系システムを切り替えられます。
運用コマンドredundancy force-switchoverによる系切替では,コマンドを実行した系は系切替後に待機系として動作します。待機系システムの起動が完了していない,系切替の準備ができていないなどの場合には系切替は抑止されます。
ACHスイッチによる系切替では,ACHスイッチを押した系は系切替後に再起動します。待機系システムの起動が完了していない場合には系切替は抑止されますが,系切替の準備ができていないなどの場合でも強制的に系切替を実行します。この場合,系切替後の新運用系は再起動します。
冗長構成の状態は運用コマンドshow systemで確認できます。起動が完了しない要因または系切替の準備ができていない要因の特定は,運用コマンドshow loggingを使用しログの対処方法,およびトラブルシューティングガイドに従って処置してください。
- 待機系システムの起動失敗
待機系システムの起動が完了しない要因としてハードウェア故障,未サポートボードの挿入,標準版,拡張版ボードの混載などの禁止する構成となっている,コンフィグレーションと実装しているボードが一致していない,ソフトウェア障害があります。運用状態の確認,待機系システムの運用ログ情報,STATUS LEDを確認し,回復処置を行ってください。
- 系切替の準備ができていない
待機系システムの系切替の準備ができていない要因は,運用コマンドsynchronize,およびコンフィグレーションコマンドsave,copyまたはeraseによるコンフィグレーションの保存処理中の場合です。この保存処理中は一時的に系切替を抑止します。
- コンフィグレーションを操作している
コンフィグレーションを操作している状態の時は系切替が抑止されます。コンフィグレーションコマンドend,quit,exitによってコンフィグレーションの操作を終了してください。また,コンフィグレーションコマンドstatusで確認して,コンフィグレーション操作中のすべてのユーザについて,コンフィグレーションコマンドモードを終了してください。
- 運用系と待機系でライセンスキーが一致しない
ライセンスキーが一致しない状態では,運用コマンドredundancy force-switchoverの実行は抑止されます。また,運用コマンドreload activeまたはACHスイッチによる系切替を実行すると,新運用系が再起動します。
- 電力制御モードを変更中
電力制御モードの変更中は,運用コマンドredundancy force-switchoverの実行は抑止されます。
変更開始時には”The change of power control mode was started.”のログメッセージが表示され,変更が完了すると”The change of power control mode was completed.”のログメッセージが表示されます。
All Rights Reserved, Copyright(C), 2006, 2018, ALAXALA Networks, Corp.