コンフィグレーションガイド Vol.2

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5.4.3 帯域監視使用時の注意事項

<この項の構成>
(1) 帯域監視機能とほかの機能を同時に使用したときに優先する動作
(2) 帯域監視と送信イーサネットインタフェース・送信キューの関係
(3) プロトコル制御パケットの帯域監視
(4) TCPフレームに対する最大帯域制御の使用
(5) バーストサイズの設定
(6) マルチキャストフレーム・ブロードキャストフレームに対する帯域監視
(7) 帯域監視機能と指定可能なインタフェース【AX6700S】
(8) 帯域監視機能に制限のある送信インタフェース【AX6600S】【AX6300S】
(9) 送信側VLANインタフェースの帯域監視対象パケットおよびフレーム【AX6600S】【AX6300S】

(1) 帯域監視機能とほかの機能を同時に使用したときに優先する動作

帯域監視機能とマーカー,優先度決定およびデフォルトユーザ優先度書き換えを同時に使用した場合は,次の順で動作を優先しフレームを送信します。デフォルトユーザ優先度書き換えについては,「6.4.5 デフォルトユーザ優先度書き換え」を参照してください。

  1. デフォルトユーザ優先度書き換え(ユーザ優先度だけ)
  2. 送信インタフェースに設定した,最低帯域監視に違反したフレームに対するペナルティ
  3. 送信インタフェースに設定した,優先度決定またはマーカー
  4. 受信インタフェースに設定した,最低帯域監視に違反したフレームに対するペナルティ
  5. 受信インタフェースに設定した,優先度決定またはマーカー

(2) 帯域監視と送信イーサネットインタフェース・送信キューの関係

次のような場合に,送信イーサネットインタフェースまたは送信キューで遵守フレームを廃棄するおそれがあります。

特に,複数のフローで複数の帯域監視を使用する場合は,各帯域監視の監視帯域値の合計に注意してください。

(3) プロトコル制御パケットの帯域監視

本装置では,本装置宛てのプロトコル制御フレームも帯域監視対象になります。したがって,本装置宛てのプロトコル制御フレームも最大帯域制御違反として廃棄される場合があります。そのため,本装置宛てのプロトコル制御フレームを考慮した最大帯域を確保する必要があります。

(4) TCPフレームに対する最大帯域制御の使用

最大帯域制御を使用した場合は,TCPのスロースタートが繰り返されデータ転送速度が極端に遅くなる場合があります。

上記動作を防ぐために,最低帯域監視を使用して,「フレームが廃棄されやすくなるようにキューイング優先度を下げる」の動作を実施するようにしてください。本設定によって,契約帯域を超えてもすぐに廃棄されないで,出力回線が混んできたときだけに廃棄されるようになります。

(5) バーストサイズの設定

最大帯域制御および最低帯域監視のどちらか,または両方を使用している場合,装置内での帯域揺らぎの影響で,遵守パケットを違反パケットとして扱うことがあります。

この場合,最大帯域制御および最低帯域監視のバーストサイズを12000バイト以上に設定することで,装置内での帯域揺らぎによる影響をなくせます。

(6) マルチキャストフレーム・ブロードキャストフレームに対する帯域監視

マルチキャストフレーム・ブロードキャストフレームは,レイヤ2中継・レイヤ3中継ともに実施されます。そのため,Advance条件でレイヤ2中継およびレイヤ3中継両方指定のQoSフローリストを適用した場合,帯域監視でのマルチキャストフレーム・ブロードキャストフレームは1フレームで2フレーム分となります。

(7) 帯域監視機能と指定可能なインタフェース【AX6700S】

帯域監視を使用したフローは,受信側のイーサネットインタフェースに指定できます。

(8) 帯域監視機能に制限のある送信インタフェース【AX6600S】【AX6300S】

(9) 送信側VLANインタフェースの帯域監視対象パケットおよびフレーム【AX6600S】【AX6300S】

VLANインタフェースの送信側で帯域監視機能を動作させた場合,本装置でレイヤ3中継するパケットおよびレイヤ2中継するフレームのうち,次に示すパケット/フレームも帯域監視対象とします。

注※ 違反パケット/フレームに対してペナルティを科しません。

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