コンフィグレーションガイド Vol.1

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24.1.9 各種パラメータの設定

<この項の構成>
(1) Ring Protocol機能の無効
(2) ヘルスチェックフレーム送信間隔
(3) ヘルスチェックフレーム受信待ち保護時間
(4) フラッシュ制御フレーム受信待ち保護時間およびマスタノードのフォワーディング状態に遷移するまでの保護時間
(5) プライマリポートの設定
(6) 経路切り戻し抑止機能の有効化および抑止時間の設定

(1) Ring Protocol機能の無効

[設定のポイント]
コマンドを指定してRing Protocol機能を無効にします。ただし,運用中にRing Protocol機能を無効にすると,ネットワークの構成上,ループが発生するおそれがあります。このため,先にRing Protocol機能を動作させているインタフェースをshutdownコマンドなどで停止させてから,Ring Protocol機能を無効にしてください。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# axrp 1
    (config-axrp)# disable
    該当するリングID 1のaxrpコンフィグレーションモードに移行します。disableコマンドを実行することで,Ring Protocol機能が無効となります。
     

(2) ヘルスチェックフレーム送信間隔

[設定のポイント]
マスタノード,または共有リンク非監視リングの最終端ノードでのヘルスチェックフレームの送信間隔を設定します。それ以外のノードでは,本設定を実施しても,無効となります。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# axrp 1
    (config-axrp)# health-check interval 500
    ヘルスチェックフレームの送信間隔を500ミリ秒に設定します。
     

[注意事項]
マルチリングの構成をとる場合,同一リング内のマスタノードと共有リンク非監視リングの最終端ノードでのヘルスチェックフレーム送信間隔は同じ値を設定してください。値が異なる場合,障害検出処理が正常に行われません。

(3) ヘルスチェックフレーム受信待ち保護時間

[設定のポイント]
マスタノードでのヘルスチェックフレームの受信待ち保護時間を設定します。それ以外のノードでは,本設定を実施しても,無効となります。受信待ち保護時間を変更することで,障害検出時間を調節できます。
受信待ち保護時間(health-check holdtimeコマンドでの設定値)は,送信間隔(health-check intervalコマンドでの設定値)よりも大きい値を設定してください。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# axrp 1
    (config-axrp)# health-check holdtime 1500
    ヘルスチェックフレームの受信待ち保護時間を1500ミリ秒に設定します。
     

(4) フラッシュ制御フレーム受信待ち保護時間およびマスタノードのフォワーディング状態に遷移するまでの保護時間

[設定のポイント]
トランジットノードの場合,フラッシュ制御フレームの受信待ち保護時間を設定します。この保護時間(forwarding-shift-timeコマンドでの設定値)は,マスタノードでのヘルスチェックフレームの送信間隔(health-check intervalコマンドでの設定値)よりも大きい値を設定してください。設定誤りからマスタノードが復旧を検出するよりも先にトランジットノードのリングポートがフォワーディング状態になってしまった場合,一時的にループが発生するおそれがあります。
マスタノードの場合,セカンダリポートのポートアップを検出したときにフォワーディング状態に遷移するまでの保護時間を設定します。この保護時間(forwarding-shift-timeコマンドでの設定値)は,マスタノードでのヘルスチェックフレームの送信間隔(health-check intervalコマンドでの設定値)よりも大きい値を設定してください。設定誤りからマスタノードが復旧を検出するよりも先にマスタノードのセカンダリポートがフォワーディング状態になってしまった場合,一時的にループが発生するおそれがあります。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# axrp 1
    (config-axrp)# mode transit
    (config-axrp)# forwarding-shift-time 100
    フラッシュ制御フレームの受信待ちの保護時間を100秒に設定します。
     

(5) プライマリポートの設定

[設定のポイント]
マスタノードでプライマリポートを設定できます。マスタノードでリングポート(axrp-ring-portコマンド)指定のあるインタフェースに設定してください。本装置が共有リンク非監視リングの最終端となっている場合は設定されても動作しません。通常,プライマリポートは自動で割り振られますので,axrp-primary-portコマンドの設定または変更によってプライマリポートを切り替える場合は,リング動作がいったん停止します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# interface port-channel 10
    (config-if)# axrp-primary-port 1 vlan-group 1
    ポートチャネルインタフェースコンフィグレーションモードに移行し,該当するインタフェースをリングID 1,VLANグループID 1のプライマリポートに設定します。
     

(6) 経路切り戻し抑止機能の有効化および抑止時間の設定

[設定のポイント]
マスタノードで障害復旧検出後,経路切り戻し動作を抑止する時間を設定します。なお,抑止時間としてinfinityを指定した場合,運用コマンドclear axrp preempt-delayが入力されるまで経路切り戻し動作を抑止します。

[コマンドによる設定]
  1. (config)# axrp 1
    (config-axrp)# preempt-delay infinity
    リングID 1のコンフィグレーションモードに移行し,経路切り戻し抑止時間をinfinityに設定します。
     

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