運用ガイド
- <この項の構成>
- (1) 運用ログによる確認
- (2) 統計情報による確認
- (3) リンク品質低下,またはネゴシエーションループのリンク障害が発生した場合の障害解析方法
(1) 運用ログによる確認
PPPを使用した回線で接続ができない場合,該当回線のPPPの運用ログがshow loggingコマンドで表示されていないか確認してください。表示されている場合は「メッセージ・ログレファレンス 3.3.1 イベント発生部位=PPP【AX7800S】」に記載している該当メッセージの[対応]を参照してください。リンク品質低下または,ネゴシエーションループのログ表示されていた場合は「(3) リンク品質低下,またはネゴシエーションループのリンク障害が発生した場合の障害解析方法」を参照してください。
(2) 統計情報による確認
次の表で示す障害解析方法から原因の切り分けを行うことができます。
表8-19 PPP使用時の通信障害解析方法
項番 確認内容 原因 対応 1 show interfacesコマンドの障害統計情報により該当回線で以下の統計情報がカウントされていないか確認してください。カウントされている場合,原因と対応欄を参照してください。
- CRC Errors
相手装置と回線のCRC長が一致していない可能性があります。 コンフィグレーションコマンドlineのCRC長と相手装置のCRC長の設定が一致しているか確認してください。不一致の場合,一致するように設定してください。 2 show interfacesコマンドのPPP障害統計情報により該当回線で以下の統計情報がカウントされていないか確認してください。カウントされている場合,原因と対応欄を参照してください。
- In invalid PPP pkts
本装置のLCPまたは,NCP状態がdown時に相手装置からLCP,またはNCPパケットを受信しています。 show trace pppコマンドで 採取したPPPパケットのトレース情報を確認できます。表示項目のパケット採取条件種別に”Status unmatch”が表示されている場合,相手装置のPPPの設定と状態を確認してください。 相手装置から受信したEcho-Replyパケットから無効なマジックナンバーを検出したか,Echo-RequestパケットまたはConfigure-Requestパケットがループしている可能性があります。 本原因の場合,本装置はリンク品質監視により品質低下を検出することがあります。相手装置のPPPの実装を確認するか,パケットがループするようなネットワーク構成になっていないか確認してください。
(3) リンク品質低下,またはネゴシエーションループのリンク障害が発生した場合の障害解析方法
リンク品質低下,またはネゴシエーションループによるリンク障害が発生した場合,show trace ppp historyコマンドにより障害発生直後のPPP制御パケットのトレース情報を採取できます。次の図に障害発生から情報採取までのフローを示します。show trace ppp historyコマンドの詳細は,「運用コマンドレファレンス Vol.1 show trace ppp history【AX7800S】」を参照してください。
図8-6 リンク品質低下,ネゴシエーションループ発生時の情報採取フロー
注※ show trace ppp historyコマンドは該当回線で採取したトレース情報だけを表示するか,または装置内で保持しているトレース情報すべてを表示することが可能です。
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