解説書 Vol.2

[目次][用語][索引][前へ][次へ]


4.2.1 冗長構成での動作

<この項の構成>
(1) 冗長構成
(2) 二重化での動作開始
(3) 装置起動時の待機系および運用系との整合性確認
(4) 運用系および待機系の状態表示
(5) コマンドによる系切替実行および系切替の抑止

(1) 冗長構成

AX7800Sでは,運用系および待機系のBCUはそれぞれ独立したインタフェースでPSUと接続しています。PSUから見て接続先のBCUが運用系の場合は,該当するBCUとの通信が有効になります。待機系の場合,インタフェースは無効となります。BCUとPSUの冗長構成でのインタフェースの関係を次の図に示します。

図4-2 BCU-PSU間の冗長構成でのインタフェース

[図データ]

AX5400Sでは,運用系および待機系のBSUはそれぞれ独立したインタフェースでNIFと接続しています。NIFから見て接続先のBSUが運用系の場合は,該当するBSUとの通信が有効になります。待機系の場合,インタフェースは無効となります。BSUとNIFの冗長構成でのインタフェースの関係を次の図に示します。

図4-3 BSU-NIF間の冗長構成でのインタフェース

[図データ]

(2) 二重化での動作開始

装置の起動時には,AX7800Sでは二重化を構成する二つのBCUが,AX5400Sでは二重化を構成する二つのBCUまたはBSUが,それぞれ運用系および待機系として起動します。運用系に障害が発生した場合,すぐ待機系に装置の制御権を渡すとともに障害部位を再初期化します。待機系は障害になった運用系の代わりに新運用系となって装置の制御を引き継ぎます。障害が発生した旧運用系が,再初期化によって障害が回復した場合には,運用系には戻らないで新待機系として待機状態になります。

(3) 装置起動時の待機系および運用系との整合性確認

装置起動時に待機系は運用系からソフトウェアのバージョン,ソフトウェアライセンスキー,およびスタートアップコンフィグレーションファイルに関する情報を取得して比較します。比較した情報に差異がある場合は,冗長動作モードによってPSUやBSUの再起動による一時的な通信断や,装置として二重化運用を抑止します。これによって,系切替発生時に運用状態が不一致のために発生する運用障害を防ぎます。

(4) 運用系および待機系の状態表示

運用系BCUを介して待機系BCUの状態を参照できます。参照できる情報はAX7800Sでは待機系BCUのLED状態および障害情報,AX5400Sでは待機系BCUまたはBSUのLED状態および障害情報です。ただし,待機系BCUが障害の場合は状態を参照できません。

(5) コマンドによる系切替実行および系切替の抑止

コマンドを使用して任意の時点で運用系と待機系を切り替える機能をサポートします。また,系切替の抑止もできます。

[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

Copyright (c)2005, 2011, ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.