解説書 Vol.1
マルチキャストグループマネージメント機能とは,ルータ−ホスト間でのグループメンバーシップ情報の送受信によって,ルータが直接接続したネットワーク上のマルチキャストグループメンバーの存在を学習する機能です。本装置ではマルチキャストグループマネージメント機能実現のための管理プロトコルとしてIGMPをサポートしています。
IGMPはルータ−ホスト間で使用されるマルチキャストグループ管理プロトコルです。ルータからのマルチキャストグループの参加問い合わせとホストからのマルチキャストグループへの参加・離脱報告によって,ルータがホストのマルチキャストグループへの参加・離脱を認識してマルチキャストパケットの中継・遮断を行います。
IGMPv3はIPv4マルチキャストグループマネージメント機能を実現するIGMPv2を拡張したプロトコルで,指定した送信元からのマルチキャストパケットだけを受信する送信元フィルタリング機能が導入されています。IPv4マルチキャストグループへの参加・離脱報告時に送信元指定ができるため,IGMPv3とPIM-SSMと組み合わせて使用することで,効率の良いIPv4マルチキャスト中継が実現できます。ただし,IGMPv3はPIM-SM,PIM-SSM使用時にだけ動作できます。
本装置が送信するIGMPv2メッセージのフォーマットおよび設定値はRFC2236に従います。また,IGMPv3メッセージのフォーマットおよび設定値はRFC3376に従います。
- <この節の構成>
- 15.2.1 IGMPメッセージサポート仕様
- 15.2.2 IGMP動作
- 15.2.3 Querierの決定
- 15.2.4 グループメンバの管理
- 15.2.5 IGMPタイマ
- 15.2.6 IGMPv1/IGMPv2/IGMPv3装置との接続(PIM-SM,PIM-SSM使用時)
- 15.2.7 静的グループ参加
- 15.2.8 IGMPv1ルータとの混在
- 15.2.9 IGMPv1ホストとの混在(PIM-DM,DVMRP使用時)
- 15.2.10 Querierの決定動作(PIM-DM使用時)
- 15.2.11 IGMP使用時の注意事項
- 15.2.12 適応ネットワーク構成
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