コンフィグレーションガイド Vol.1


3.2.12 IPv4・IPv6ルーティングプロトコル

〈この項の構成〉

(1) 最大隣接ルータ数

最大隣接ルータ数を次の表に示します。

表3‒70 最大隣接ルータ数

ルーティングプロトコル

最大隣接ルータ数

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用しない

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用する

スタティックルーティング(IPv4,IPv6の合計)

1024

128

RIP

50

25

RIPng

50

25

OSPF

200

25

OSPFv3

50

25

BGP4

250

25

BGP4+

50

25

RIP,OSPF,BGP4,RIPng,OSPFv3,BGP4+の合計

250

25

注※

動的監視機能を使用する隣接ルータは,ポーリング間隔によって数が制限されます。詳細は,次の表を参照してください。

表3‒71 スタティックの動的監視機能を使用できる最大隣接ルータ数

ポーリング周期

動的監視機能を使用できる最大隣接ルータ数

1秒

60

2秒

120

3秒

180

5秒

300

10秒

600

20秒

1024

最大隣接ルータ数の定義を次の表に示します。

表3‒72 最大隣接ルータ数の定義

ルーティング

プロトコル

定義

スタティック

ルーティング

ネクストホップ・アドレスの数

RIP

RIPが動作するネットワーク上のRIPルータ数

RIPng

RIPngが動作するネットワーク上のRIPngルータ数

OSPF

OSPFが動作する各インタフェースにおける下記の総計

  1. 該当インタフェースが指定ルータまたはバックアップ指定ルータになる場合

    該当インタフェースと接続されるほかのOSPFルータの数

  2. 該当インタフェースが指定ルータまたはバックアップ指定ルータにならない場合

    該当インタフェースと接続される指定ルータおよびバックアップ指定ルータの数

上記は,運用コマンドshow ip ospf neighborで表示される隣接ルータの状態(State)が”Full”となる隣接ルータの数と同じ意味となります。

OSPFv3

OSPFv3が動作する各インタフェースにおける下記の総計

  1. 該当インタフェースが指定ルータまたはバックアップ指定ルータになる場合

    該当インタフェースと接続されるほかのOSPFv3ルータの数

  2. 該当インタフェースが指定ルータまたはバックアップ指定ルータにならない場合

    該当インタフェースと接続される指定ルータおよびバックアップ指定ルータの数

上記は,運用コマンドshow ipv6 ospf neighborで表示される隣接ルータの状態(State)が”Full”となる隣接ルータの数と同じ意味となります。

BGP4

BGP4ピア数

BGP4+

BGP4+ピア数

(2) 経路エントリ数と最大隣接ルータ数の関係

最大経路エントリ数と最大隣接ルータ数の関係について,IPv4モードの場合,IPv4/IPv6モードの場合,およびIPv6ユニキャスト優先モードの場合を次の表に示します。

表3‒73 経路エントリ数と最大隣接ルータ数の関係(RIP,OSPF,BGP4)(IPv4モード)

ルーティング

プロトコル

最大経路エントリ数※1

最大隣接ルータ数※2

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用しない

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用する

RIP

1000

50

25

OSPF※3※4

1000

200

25

2000

100

25

10000

20

5

BGP4

13312

(53248※5

250

25

注※1 最大経路エントリ数は代替経路を含みます。

注※2 各ルーティングプロトコル(RIP,OSPF,BGP4)を併用して使用する場合の最大隣接ルータ数は,各々1/n(n:使用ルーティングプロトコル数)となります。

注※3 OSPFの最大経路エントリ数はLSA数を意味します。

注※4 VRFでOSPFを使用している場合,各VRFで保持しているLSA数×各VRFの隣接ルータ数の総計が20万を超えないようにしてください。

注※5 非アクティブ経路を含みます。

表3‒74 経路エントリ数と最大隣接ルータ数の関係(RIP/RIPng,OSPF/OSPFv3,BGP4/BGP4+)(IPv4/IPv6モード)

ルーティング

プロトコル

最大経路エントリ数※1

最大隣接ルータ数※2

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用しない

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用する

RIP

1000

50

25

RIPng

1000

50

25

OSPF※3※4

1000

200

25

2000

100

25

8000

25

6

OSPFv3※3※5

1000

50

25

2000

25

13

BGP4

8192

(32768※6

250

25

BGP4+

2048

(8192※6

50

25

注※1 最大経路エントリ数は代替経路を含みます。

注※2 各ルーティングプロトコル(RIP,RIPng,OSPF,OSPFv3,BGP4,BGP4+)を併用して使用する場合の最大隣接ルータ数は,各々1/n(n:使用ルーティングプロトコル数)となります。

注※3 OSPF/OSPFv3の最大経路エントリ数はLSA数を意味します。

注※4 VRFでOSPFを使用している場合,各VRFで保持しているLSA数×各VRFの隣接ルータ数の総計が20万を超えないようにしてください。

注※5 VRFでOSPFv3を使用している場合,各VRFで保持しているLSA数×各VRFの隣接ルータ数の総計が5万を超えないようにしてください。

注※6 非アクティブ経路を含みます。

表3‒75 経路エントリ数と最大隣接ルータ数の関係(RIP/RIPng,OSPF/OSPFv3,BGP4/BGP4+)(IPv6ユニキャスト優先モード)

ルーティング

プロトコル

最大経路エントリ数※1

最大隣接ルータ数※2

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用しない

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能を使用する

RIP

1000

50

25

RIPng

1000

50

25

OSPF※3※4

1000

200

25

OSPFv3※3※5

1000

50

25

5000

10

5

BGP4

1024

(4094※6

250

25

BGP4+

5632

(22528※6

50

25

注※1 最大経路エントリ数は代替経路を含みます。

注※2 各ルーティングプロトコル(RIP,RIPng,OSPF,OSPFv3,BGP4,BGP4+)を併用して使用する場合の最大隣接ルータ数は,各々1/n(n:使用ルーティングプロトコル数)となります。

注※3 OSPF/OSPFv3の最大経路エントリ数はLSA数を意味します。

注※4 VRFでOSPFを使用している場合,各VRFで保持しているLSA数×各VRFの隣接ルータ数の総計が20万を超えないようにしてください。

注※5 VRFでOSPFv3を使用している場合,各VRFで保持しているLSA数×各VRFの隣接ルータ数の総計が5万を超えないようにしてください。

注※6 非アクティブ経路を含みます。

(3) 本装置で設定できるコンフィグレーションの最大数

ルーティングプロトコルについて,設定できるコンフィグレーションの最大数を次の表に示します。

なお,この表で示す値はコンフィグレーションで設定できる最大数です。運用する際は本章にある収容条件をすべて満たすようにしてください。

表3‒76 コンフィグレーションの最大設定数

分類

コンフィグレーションコマンド

最大数の定義

最大設定数

IPv4スタティック

ip route

設定行数

12288

IPv6スタティック

ipv6 route

設定行数

2048

IPv4集約経路

ip summary-address

設定行数

1024

IPv6集約経路

ipv6 summary-address

設定行数

1024

RIP

network

設定行数

128

ip rip authentication key

設定行数

512

address-family ipv4

設定行数

31

RIPng

ipv6 rip enable

設定行数

128

ipv6 router rip

設定行数

32

OSPF

area range

設定行数

1024

area virtual-link

authentication-key,message-digest-keyパラメータを設定した行数の総計

512

ip ospf authentication-key

ip ospf message-digest-key

各設定行数の総計

512

network

設定行数

256

router ospf

設定行数

256

インタフェースに設定するOSPFコマンド

passive-interface

設定したインタフェース数(ループバックインタフェースを含む)

288

OSPFv3

area range

設定行数

1024

ipv6 router ospf

設定行数

256

インタフェースに設定するOSPFv3コマンド

passive-interface

設定したインタフェース数(ループバックインタフェースを含む)

288

BGP4

network

設定行数

1024

address-family ipv4

設定行数

31

BGP4+

network

設定行数

1024

address-family ipv6

設定行数

32

経路フィルタ

distribute-list in(RIP)

distribute-list out(RIP)

redistribute(RIP)

各設定行数の総計

500

distribute-list in(OSPF)

distribute-list out(OSPF)

redistribute(OSPF)

各設定行数の総計

500

distribute-list in(BGP4)

distribute-list out(BGP4)

redistribute(BGP4)

各設定行数の総計

500

distribute-list in(RIPng)

distribute-list out(RIPng)

redistribute(RIPng)

各設定行数の総計

500

distribute-list in(OSPFv3)

distribute-list out(OSPFv3)

redistribute(OSPFv3)

各設定行数の総計

500

distribute-list in(BGP4+)

distribute-list out(BGP4+)

redistribute(BGP4+)

各設定行数の総計

500

ip as-path access-list

設定<Id>の種類数

200

設定行数

1024

ip community-list

設定<Id>の種類数

100

standard指定の設定行数

100

expanded指定の設定行数

100

ip prefix-list

設定<Id>の種類数

1024

設定行数

4096

ipv6 prefix-list

設定<Id>の種類数

1024

設定行数

4096

neighbor in(BGP4)

neighbor out(BGP4)

<IPv4-Address>の設定行数の総計

500

<Peer-Group>の設定行数の総計

500

neighbor in(BGP4+)

neighbor out(BGP4+)

<IPv6-Address>の設定行数の総計

500

<Peer-Group>の設定行数の総計

500

route-map

設定<Id>の種類数

256

設定<Id>と<Seq>の組み合わせ種類数

4096

match as-path

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match community

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match interface

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match ip address

match ipv6 address

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match ip route-source

match ipv6 route-source

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match origin

設定行数

2048

match protocol

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match route-type

設定行数

2048

match tag

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

match vrf

各設定行で指定したパラメータの総計

1024

set as-path prepend count

set distance

set local-preference

set metric

set metric-type

set origin

set tag

どれか一つが設定されたroute-mapの,<Id>と<Seq>の組み合わせ種類数

2048

set community

各設定行で指定したパラメータの総計

2048

set community-delete

各設定行で指定したパラメータの総計

2048