MIBレファレンス


2.12.3 Ethernet Historyグループ

〈この項の構成〉

(1) 識別子

rmon OBJECT IDENTIFIER ::= {mib-2 16}
 
history OBJECT IDENTIFIER ::= {rmon 2}
オブジェクトID値 1.3.6.1.2.1.16.2
 
etherHistoryTable OBJECT IDENTIFIER ::= {history 2}
オブジェクトID値 1.3.6.1.2.1.16.2.2

(2) 実装仕様

Ethernet Historyグループの実装仕様を次の表に示します。

表2‒34  Ethernet Historyグループの実装仕様

項番

オブジェクト識別子

アク

セス

実装仕様

実装

有無

1

etherHistoryTable

{history 2}

NA

[規格] イーサネットの統計情報の来歴テーブル。

[実装] 規格に同じ。

2

etherHistoryEntry

{etherHistoryTable 1}

NA

[規格] イーサネットの統計情報の来歴テーブルのリスト。

INDEX

 { etherHistoryIndex,

  etherHistorySampleIndex }

[実装] 規格に同じ。

3

etherHistoryIndex

{etherHistoryEntry 1}

R/O

[規格] historyControlIndexのインデックス値と同じ値。値の範囲は1〜65535。

[実装] 規格に同じ。

4

etherHistorySampleIndex

{etherHistoryEntry 2}

R/O

[規格] 同じetherHistoryIndexの値の中でユニークな値で1から順次値を設定します。値の範囲は1〜2147483647。

[実装] 規格に同じ。

5

etherHistoryIntervalStart

{etherHistoryEntry 3}

R/O

[規格] 統計情報の取得開始時間(単位:1/100秒)。

[実装] 規格に同じ。

6

etherHistoryDropEvents

{etherHistoryEntry 4}

R/O

[規格] サンプリング時にパケットの取りこぼしを検出した回数。

[実装] 規格に同じ。

7

etherHistoryOctets

{etherHistoryEntry 5}

R/O

[規格] 特定時間内での受信したオクテット(バイト)数。bad packetsを含みます。

[実装] 特定時間内での送受信したオクテット(バイト)数。

オクテット数の算出には,フレーム長のMACヘッダからFCSまでの範囲を使用しています。

8

etherHistoryPkts

{etherHistoryEntry 6}

R/O

[規格] 特定時間内での総パケット受信。bad packets,broadcast packets,multicast packetsを含みます。

[実装] 特定時間内での総パケット送受信。

9

etherHistoryBroadcastPkts

{etherHistoryEntry 7}

R/O

[規格] 特定時間内でのbroadcastパケットの受信数。bad,multicastパケットは含まない。

[実装] 特定時間内でのbroadcastパケットの送受信数。

10

etherHistoryMulticastPkts

{etherHistoryEntry 8}

R/O

[規格] 特定時間内でのmulticastパケットの受信数。bad,broadcastパケットは含まない。

[実装] 特定時間内でのmulticastパケットの送受信数。

ポーズパケットについては,次のようになります。

ポーズパケットを含まない。

11

etherHistoryCRCAlignErrors

{etherHistoryEntry 9}

R/O

[規格] 特定時間内でのFCSエラーパケット受信数。

[実装] 規格に同じ。

12

etherHistoryUndersizePkts

{etherHistoryEntry 10}

R/O

[規格] 特定時間内でのショートサイズパケット(フレーム長64オクテット未満)受信数。

[実装] 規格に同じ。

13

etherHistoryOversizePkts

{etherHistoryEntry 11}

R/O

[規格] 特定時間内でのオーバサイズパケット(フレーム長1518オクテットを超えた)受信数。

[実装] 特定時間内でのオーバサイズパケット(最大フレーム長を超えた)受信数。

14

etherHistoryFragments

{etherHistoryEntry 12}

R/O

[規格] 特定時間内でのショートサイズパケット(フレーム長64オクテット未満)受信数でFCSエラー,Alignmentエラーのもの。

[実装] 規格に同じ。

15

etherHistoryJabbers

{etherHistoryEntry 13}

R/O

[規格] 特定時間内でのオーバサイズパケット(最大フレーム長を超えた)受信でFCSエラー,Alignmentエラーのもの。

[実装]

  • 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートの場合,0固定。

  • 100BASE-TX/1000BASE-T/10GBASE-Tポートの場合,0固定。

  • SFP+/SFP共用ポートの場合,0固定。

  • QSFP+ポートの場合,0固定。

  • QSFP28/QSFP+共用ポートの場合,0固定。

16

etherHistoryCollisions

{etherHistoryEntry 14}

R/O

[規格] 特定時間内でのコリジョン数。

[実装]

  • 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートの場合,規格に同じ。

  • 100BASE-TX/1000BASE-T/10GBASE-Tポートの場合,0固定。

  • SFP+/SFP共用ポートの場合,0固定。

  • QSFP+ポートの場合,0固定。

  • QSFP28/QSFP+共用ポートの場合,0固定。

17

etherHistoryUtilization

{etherHistoryEntry 15}

R/O

[規格] 物理レイヤの利用率の見積もり。値の範囲は,0〜10000。

[実装] 利用率を示します。

全二重回線の利用率は,{パケット数×(9.6+6.4)+(オクテット数×0.8)}÷{{時間間隔×回線速度}×2}×1000で計算します。

注 フレーム長とはMACヘッダからFCSまでを示します。フレームフォーマットについては,「コンフィグレーションガイド Vol.1」 「20.2.2 フレームフォーマット」を参照してください。