MIBレファレンス


2.12.1 Ethernet Statisticsグループ

〈この項の構成〉

(1) 識別子

rmon OBJECT IDENTIFIER ::= {mib-2 16}
 
statistics OBJECT IDENTIFIER ::= {rmon 1}
オブジェクトID値 1.3.6.1.2.1.16.1
 
etherStatsTable OBJECT IDENTIFIER ::= {statistics 1}
オブジェクトID値 1.3.6.1.2.1.16.1.1

(2) 実装仕様

Ethernet Statisticsグループの実装仕様を次の表に示します。

表2‒32  Ethernet Statisticsグループの実装仕様

項番

オブジェクト識別子

アク

セス

実装仕様

実装

有無

1

etherStatsTable

{statistics 1}

NA

[規格] イーサネットインタフェースの統計情報に関するテーブルを示します。

[実装] 規格に同じ。

2

etherStatsEntry

{etherStatsTable 1}

NA

[規格] 特定イーサネットインタフェースの統計情報を記憶するエントリを示します。

INDEX { etherStatsIndex }

[実装] 規格に同じ。

3

etherStatsIndex

{etherStatsEntry 1}

R/O

[規格] 特定のetherStatsエントリを示すIndex値。値の範囲は1〜65535。

[実装]規格に同じ。

4

etherStatsDataSource

{etherStatsEntry 2}

R/NW

[規格] この情報のインタフェースのオブジェクトIDを示します。このオブジェクト・インスタンスはMIB-IIのinterfacesグループのifIndex。

[実装] 規格に同じ。ただし,Read_Onlyです。

5

etherStatsDropEvents

{etherStatsEntry 3}

R/O

[規格] リソース不足によって,パケットを取りこぼすというイベントが発生した回数。実際の取りこぼし数を示すのでなく,取りこぼしを検出した回数です。

[実装] 規格に同じ。

6

etherStatsOctets

{etherStatsEntry 4}

R/O

[規格] badパケットを含むネットワークで受信したオクテット(バイト)数。

[実装] badパケットを含むネットワークで送受信したオクテット(バイト)数。

オクテット数の算出には,フレーム長のMACヘッダからFCSまでの範囲を使用しています。

7

etherStatsPkts

{etherStatsEntry 5}

R/O

[規格] badパケット,broadcastパケット,multicastパケットを含む総パケットの受信数。

[実装] badパケット,broadcastパケット,multicastパケットを含む総パケットの送受信数。

8

etherStatsBroadcastPkts

{etherStatsEntry 6}

R/O

[規格] badパケット,multicastパケットは含まないbroadcastパケットの受信数。

[実装] badパケット,multicastパケットは含まないbroadcastパケットの送受信数。

9

etherStatsMulticastPkts

{etherStatsEntry 7}

R/O

[規格] badパケット,broadcastパケットは含まないmulticastパケットの受信数。

[実装] badパケット,broadcastパケットは含まないmulticastパケットの送受信数。

ポーズパケットについては,次のようになります。

ポーズパケットを含まない。

10

etherStatsCRCAlignErrors

{etherStatsEntry 8}

R/O

[規格] FCSエラーパケット受信数。

[実装] 規格に同じ。

11

etherStatsUndersizePkts

{etherStatsEntry 9}

R/O

[規格] ショートサイズパケット(フレーム長64オクテット未満)受信数。

[実装] 規格に同じ。

12

etherStatsOversizePkts

{etherStatsEntry 10}

R/O

[規格] オーバサイズパケット(フレーム長1518オクテットを超えた)受信数。

[実装] オーバサイズパケット(最大フレーム長を超えた)受信数。

13

etherStatsFragments

{etherStatsEntry 11}

R/O

[規格] ショートサイズパケット(フレーム長64オクテット未満)受信数でFCSエラー,Alignmentエラーのもの。

[実装] ショートサイズパケット(フレーム長64オクテット未満)受信数でFCSエラーのもの。

14

etherStatsJabbers

{etherStatsEntry 12}

R/O

[規格] オーバサイズパケット(最大フレーム長を超えた)受信でFCSエラー,Alignmentエラーのもの。

[実装]

  • 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートの場合,0固定。

  • 100BASE-TX/1000BASE-T/10GBASE-Tポートの場合,0固定。

  • SFP+/SFP共用ポートの場合,0固定。

  • QSFP+ポートの場合,0固定。

  • QSFP28/QSFP+共用ポートの場合,0固定。

15

etherStatsCollisions

{etherStatsEntry 13}

R/O

[規格] コリジョン数。

[実装]

  • 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートの場合,規格に同じ。

  • 100BASE-TX/1000BASE-T/10GBASE-Tポートの場合,0固定。

  • SFP+/SFP共用ポートの場合,0固定。

  • QSFP+ポートの場合,0固定。

  • QSFP28/QSFP+共用ポートの場合,0固定。

16

etherStatsPkts64Octets

{etherStatsEntry 14}

R/O

[規格] フレーム長64オクテットのパケット受信数。

[実装] フレーム長64オクテットのパケット送受信数。

17

etherStatsPkts65to127Octets

{etherStatsEntry 15}

R/O

[規格] フレーム長65〜127オクテットのパケット受信数。

[実装] フレーム長65〜127オクテットのパケット送受信数。

18

etherStatsPkts128to255Octets

{etherStatsEntry 16}

R/O

[規格] フレーム長128〜255オクテットのパケット受信数。

[実装] フレーム長128〜255オクテットのパケット送受信数。

19

etherStatsPkts256to511Octets

{etherStatsEntry 17}

R/O

[規格] フレーム長256〜511オクテットのパケット受信数。

[実装] フレーム長256〜511オクテットのパケット送受信数。

20

etherStatsPkts512to1023Octets

{etherStatsEntry 18}

R/O

[規格] フレーム長512〜1023オクテットのパケット受信数。

[実装] フレーム長512〜1023オクテットのパケット送受信数。

21

etherStatsPkts1024to1518Octets

{etherStatsEntry 19}

R/O

[規格] フレーム長1024〜1518オクテットのパケット受信数。

[実装] フレーム長1024〜1518オクテットのパケット送受信数。

22

etherStatsOwner

{etherStatsEntry 20}

R/NW

[規格] エントリを構成する実態およびリソースを割り当てたオーナー。

[実装] "system"と文字列を応答します。ただし,Read_Onlyです。

23

etherStatsStatus

{etherStatsEntry 21}

R/NW

[規格] エントリの状態。

  • valid(1)

  • createRequest(2)

  • underCreation(3)

  • invalid(4)

[実装] valid(1)固定。ただし,Read_Onlyです。

注 フレーム長とはMACヘッダからFCSまでを示します。フレームフォーマットについては,「コンフィグレーションガイド Vol.1」 「20.2.2 フレームフォーマット」を参照してください。