コンフィグレーションガイド Vol.2


16.1.11 アップリンク・リダンダント使用時の注意事項

〈この項の構成〉

(1) 他機能との共存について

(a) レイヤ2スイッチ機能との共存

コンフィグレーションガイド Vol.1」 「22.3 レイヤ2スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。

(b) レイヤ2認証との共存

5.2.1 レイヤ2認証と他機能との共存」を参照してください。

(c) 冗長化構成による高信頼化機能との共存

アップリンク・リダンダントとの共存で制限のある,冗長化構成による高信頼化機能を次の表に示します。

表16‒3 アップリンク・リダンダントとの共存で制限のある機能

制限のある機能

制限の内容

GSRP

共存不可

(2) フラッシュ制御フレーム送受信機能の使用について

上位スイッチで,アップリンク・リダンダントのフラッシュ制御フレーム受信機能をサポートしていることを確認してください。

上位スイッチが未サポートの場合,フラッシュ制御フレームを本装置から送信しても,MACアドレステーブルがクリアされないため,通信の復旧までに時間が掛かることがあります。

(3) トランクポートでのフラッシュ制御フレーム送信設定について

トランクポートでフラッシュ制御フレームを送信する場合は,必ず送信先のVLANを指定してください。VLANの指定がない場合はネイティブVLANが存在するときだけUntaggedフレームのフラッシュ制御フレームを送信します。このとき,ネイティブVLANの設定がなければ,フラッシュ制御フレームは送信されません。

(4) VLANのダウンを伴うコンフィグレーションコマンドの設定について

本装置にアップリンク・リダンダントに関するコンフィグレーションコマンドが設定されていない状態で,一つ目のアップリンク・リダンダントに関するコンフィグレーションコマンド(次に示すどれかのコマンド)を設定した場合に,すべてのVLANが一時的にダウンします。そのため,アップリンク・リダンダントを用いたネットワークを構築するときには,あらかじめ次に示すコンフィグレーションコマンドを設定しておくことを推奨します。

(5) ポートリセット機能を使用する場合について

アップリンクポートと対向装置との間に伝送装置などを設置した場合,対向装置で正しくリンクダウンを検出できないおそれがあります。ポートリセット機能を使用する場合は,対向装置でリンクダウンを直接検出できるようにネットワークを設計してください。

また,チャネルグループに所属する物理ポートの一部がinactive状態でポートリセット機能が動作した場合,旧アクティブポートで該当する物理ポートがactive状態になります。

(6) スタック構成でポートリセット機能を使用する場合について

スタック構成時,ポートリセット機能によってポートをダウンさせているときに,マスタスイッチの切り替えが発生すると,該当ポートがダウンしたままになることがあります。この場合,該当ポートに対して運用コマンドactivateを実行してください。

(7) スタック構成時

スタック構成時,複数のメンバスイッチにわたるリンクアグリゲーションは,プライマリポートおよびセカンダリポートに設定できません。また,プライマリポートおよびセカンダリポートを,同じメンバスイッチのインタフェースに設定できません。

(8) スタック構成でMACアドレスアップデート機能を使用する場合について

本機能を使用する場合は,学習したMACアドレスのエージング時間を300秒以上に設定してください。なお,バックアップスイッチの初期化完了後,300秒以内にマスタスイッチの切り替えが発生した場合,本機能は正しく動作しないことがあります。