コンフィグレーションガイド Vol.2


16.1.9 ポートリセット機能

〈この項の構成〉

(1) 動作概要

運用コマンドや自動切り戻しによって,アクティブポートを変更した場合,通信を速やかに復旧させるために,旧アクティブポートを一時的にダウンさせます。旧アクティブポートの接続先となる上位スイッチはリンクダウンを検出し,該当ポート上で学習したMACアドレスエントリをMACアドレステーブルからクリアします。

ポートリセット機能の有効/無効による切り替え動作の違いを次の図に示します。

図16‒6 ポートリセット機能の有効/無効による切り替え動作の違い

[図データ]

通常時

本装置のプライマリポートで通信を行っている状態では,上位スイッチはユーザ端末のMACアドレスを,現在の通信経路で学習しています。

切り替え時(ポートリセット機能が無効)

ポートリセット機能が無効の場合,アクティブポートをセカンダリポートに切り替えても,上位スイッチがユーザ端末のMACアドレスを以前のポートで学習しているため,該当ポート上で学習したMACアドレスが消えるか,ユーザ端末からの通信がなければ,通信は復旧しません。

切り替え時(ポートリセット機能が有効)

ポートリセット機能が有効の場合,アクティブポートをセカンダリポートに切り替えると同時に,旧アクティブポートであるプライマリポートを一時的にダウンさせます。旧アクティブポートの接続先である上位スイッチは,リンクダウンを検出し,該当ポート上で学習したMACアドレスを削除するため,通信を速やかに復旧できます。