メッセージ・ログレファレンス
運用ログは,次に示す情報を発生順に保存し,show loggingコマンドで表示できます。
- 入力したコマンド(メッセージ種別KEY)
- コマンド入力に対して装置が出力するメッセージ(メッセージ種別RSP)
- 運用メッセージ(ただし,メッセージ種別AUT,DSNを除く)
なお,メッセージ種別KEYおよびRSPの運用ログのフォーマットについては,「1.3.2 運用ログのフォーマット」を参照してください。
種別ログは,メッセージ種別ERRおよびEVTの運用メッセージを対象に,メッセージ識別子ごとに分類した上で,同事象が最初に発生した日時および最後に発生した日時と累積回数を記録します。show loggingコマンドでreferenceパラメータを指定して表示できます。
- <この項の構成>
- (1) ログの仕様
- (2) ログの自動保存
- (3) ログのファイル作成方法
(1) ログの仕様
運用ログと種別ログの仕様を次の表に示します。
項目 運用ログ 種別ログ ログの内容
- 発生したイベントを時系列に取得します。
- 同一のイベントにつき,最も古い発生時刻と最新の発生時刻,累積回数の統計情報を記録します。
対象とするメッセージ種別
- KEY,RSP
- ERR,EVT
- TRO,RTM,MRP,MR6,BFD
- ERR
- EVT※
ログの取得数
- ログの取得数は6000エントリです。この内,先頭から3000エントリはすべてのログを時系列に保存します。
- 残り3000エントリは上記3000エントリから溢れた古いログのうち,メッセージ種別がKEY,RSP,ERR,EVTのログだけ時系列に保存します。
- 1エントリは80文字となります。取得したログが100文字の場合は2エントリ分となります。
- ログ取得数は500エントリです。
ログの取得数オーバ処理
- ログ取得数が3000エントリを超えた場合は,溢れた古いログの種類により削除処理が異なります。
- 溢れた古いログのうち,メッセージ種別がKEY,RSP,ERR,EVT以外のログは削除されます。
- 溢れた古いログのうち,メッセージ種別がKEY,RSP,ERR,EVTのログは,3001〜6000エントリに保存されます。6000エントリを超えた場合は,古いログを削除します。
- ログ取得数が500エントリを超えた場合は,新たに取得されたログよりもイベントレベルの低いログを削除して新しいログを取得します。ただし,新たに発生したイベントのレベルがE3またはE4の場合は取得しません。
- 注※
- イベントレベルR8〜R5の場合は取得しません。
運用ログと種別ログは,次に示す契機で内蔵フラッシュメモリ上へ自動的に保存されます。またログの保存先を次の表に示します。なお,コンフィグレーションコマンドno logging syslog-dumpを設定している場合は,次の1.の契機にだけ自動的に保存されます。
- ログを自動保存する契機
- 本装置を起動させた場合
- イベントレベルE9からE5の重度障害が発生した場合
- 運用コマンドのreloadコマンドにより装置の再起動を行った場合
- ログインまたはログアウトを行った場合
- ppupdateに伴う装置の再起動を行った場合
- リセットスイッチを押して装置再起動を行った場合
表1-5 ログの保存先
ログの種類 装置内メモリの保存先 運用ログ /usr/var/log/system.logへ保存 種別ログ /usr/var/log/error.logへ保存
運用ログおよび種別ログはファイルとして取り出せます。ファイルはshow loggingコマンド実行時にリダイレクト指定して作成します。show loggingコマンド以外のコマンド出力結果をファイルとして取り出す場合も,同様にリダイレクト指定します。コマンドのリダイレクトによってファイルを作成する場合の格納ディレクトリを次の表に示します。
表1-6 格納ディレクトリ
項目 格納ディレクトリ 備考 ユーザホームディレクトリ /usr/home/<ユーザアカウント名>/ 装置内メモリに格納 テンポラリディレクトリ /tmp/ 装置が電源断やreloadコマンドによって停止した場合,格納ファイルは削除されます。 次に,show loggingコマンドを実行し,ログ情報のバックアップを作成する例を示します。
- 運用ログを装置内メモリにバックアップ
> show logging > /usr/home/<ユーザアカウント名>/<ファイル名> >
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