コンフィグレーションガイド Vol.3


11.1.6 仮想リンクの動作

仮想リンクは,仮想リンクの両端のルータで共に設定する必要があります。

仮想リンクの両端のルータは,仮想リンク上でOSPFパケットの送受信を行い,バックボーンの経路を学習します。

仮想リンクを運用するに当たって,以下のことに注意してください。

〈この項の構成〉

(1) 隣接ルータとの接続

仮想リンクがアップしている間,ルータ間の接続性を検出するため,仮想リンクの隣接ルータにHelloパケットを送信します。なお,通過エリア内に,仮想リンクの相手ルータへ到達するパスがあるとき,仮想リンクがアップします。

Helloパケットを他ルータから受信することによって,ルータ間でOSPFが動作していることを認識します。

Helloパケットに関するコンフィグレーションは,area virtual-linkコマンドで設定します。dead-intervalは,通過エリア上での仮想リンクの両端ルータ間の経路を構成する各ネットワーク上の,各インタフェースのインターバル値(ip ospf dead-intervalコマンドの設定値)のどれよりも長くする必要があります。この値をどれよりも短く設定した場合,通過エリア内の経路上のネットワーク障害に当たって,通過エリア内の代替経路への交替に基づいて仮想リンクが使用する経路が交替するよりも先に,仮想リンクが切断することがあります。

LSAの再送間隔(area virtual-linkコマンドのretransmit-intervalパラメータ)は,仮想リンクの両端ルータ間をパケットが往復するのに必要な時間よりも十分に長く設定する必要があります。