13.2.8 本装置の配下にDHCPリレーが接続された場合
本装置の配下にDHCPリレーを接続した場合,本装置でパケットを中継できるように設定します。
本装置の配下にDHCPリレーを接続した場合の構成例を次の図に示します。
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本装置のDHCP snooping設定は,「13.2.2 基本設定」,「13.2.4 端末フィルタ」,および「13.2.5 ダイナミックARP検査」と同様です。
本例では,そのままではDHCPクライアントからのDHCPパケットおよびIPv4パケットが中継できません。また,レイヤ3スイッチ/ルータからのARPパケットも中継できません。
パケットを中継するためには,本装置でDHCPパケットの中継を許可する設定,IPv4パケットの中継を許可する設定,およびARPパケットの中継を許可する設定が必要です。
(1) DHCPパケットの中継を許可する設定
- [設定のポイント]
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DHCPクライアントからのパケットは,レイヤ3スイッチ/ルータ(DHCPリレー)によって送信元MACアドレスが書き換えられているため,DHCPパケットのMACアドレス詐称検査を無効に設定します。
[コマンドによる設定]
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(config)# no ip dhcp snooping verify mac-address
untrustポートのMACアドレス詐称検査を無効に設定します。
- [注意事項]
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本コマンドが設定されていない場合,MACアドレス詐称検査をするため,untrustポートにDHCPリレーを接続できません。
(2) IPv4パケットの中継を許可する設定
- [設定のポイント]
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DHCPクライアントからのパケットは,レイヤ3スイッチ/ルータ(DHCPリレー)によって送信元MACアドレスが書き換えられているため,端末フィルタ条件に送信元IPアドレスだけを設定します。
[コマンドによる設定]
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(config)# interface gigabitethernet 0/1
(config-if)# ip verify source
(config-if)# exit
ポート0/1に,端末フィルタ条件として送信元IPアドレスだけを設定します。
(3) ARPパケットの中継を許可する設定
ARPパケットの中継を許可する設定は固定IPアドレスを持つ端末を接続した場合と同様です。
設定については,「13.2.7 固定IPアドレスを持つ端末を接続した場合」を参照してください。