コンフィグレーションガイド Vol.1


23.1.10 多重障害監視機能の設定

〈この項の構成〉

(1) 多重障害監視VLANの設定

[設定のポイント]

共有リンク監視リングの各ノードに多重障害監視VLANとして使用するVLANを設定します。なお,制御VLANとデータ転送用VLANに使われているVLANは使用できません。また,異なるリングで使用されている多重障害監視VLANのVLAN IDと同じ値のVLAN IDは使用できません。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# axrp 1

    リングID 1のaxrpコンフィグレーションモードに移行します。

  2. (config-axrp)# multi-fault-detection vlan 20

    多重障害監視VLANとしてVLAN 20を設定します。

[注意事項]

多重障害監視VLANは多重障害監視機能を適用する共有リンク監視リングのすべてのノードに設定してください。

(2) 多重障害監視機能の監視モードの設定

[設定のポイント]

共有リンク監視リングの各ノードに多重障害監視の監視モードと,多重障害検出時にバックアップリングに使用する共有リンク非監視リングのリングIDを設定します。監視モードは,多重障害監視を行う共有ノードにmonitor-enable,その他の装置にtransport-onlyを設定します。バックアップリングのリングIDは共有ノードに設定します。

(a) 共有リンク監視リングの共有ノード

[コマンドによる設定]

  1. (config)# axrp 1

    リングID 1のaxrpコンフィグレーションモードに移行します。

  2. (config-axrp)# multi-fault-detection mode monitor-enable backup-ring 2

    多重障害監視の監視モードをmonitor-enable,バックアップリングのリングIDを2に設定します。

[注意事項]

多重障害監視の監視モードmonitor-enableは,共有リンクの両端に位置する2台の共有ノードに設定してください。1台だけ設定した場合,多重障害監視は行われません。

(b) 共有リンク監視リングのその他のノード

[コマンドによる設定]

  1. (config)# axrp 1

    リングID 1のaxrpコンフィグレーションモードに移行します。

  2. (config-axrp)# multi-fault-detection mode transport-only

    多重障害監視の監視モードをtransport-onlyに設定します。

(3) 多重障害監視フレームの送信間隔

[設定のポイント]

共有リンク監視リングの共有ノードでの多重障害監視フレームの送信間隔を設定します。それ以外のノードでは,本設定を実施しても無効となります。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# axrp 1

    (config-axrp)# multi-fault-detection interval 1000

    多重障害監視フレームの送信間隔を1000ミリ秒に設定します。

(4) 多重障害監視フレームの受信待ち保護時間

[設定のポイント]

共有リンク監視リングの共有ノードでの多重障害監視フレームの受信待ち保護時間を設定します。それ以外のノードでは,本設定を実施しても無効となります。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# axrp 1

    (config-axrp)# multi-fault-detection holdtime 3000

    多重障害監視フレームの受信待ち保護時間を3000ミリ秒に設定します。

[注意事項]

受信待ち保護時間(multi-fault-detection holdtimeコマンドでの設定値)には,対向の共有ノードの送信間隔(multi-fault-detection intervalコマンドでの設定値)よりも大きい値を設定してください。